“ふしだら”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
不品行20.0%
不検束20.0%
不仕鱈16.0%
不乱次12.0%
不行跡8.0%
不仕埒4.0%
不体裁4.0%
不為態4.0%
不行儀4.0%
不行為4.0%
(他:1)4.0%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
薄井の娘が不品行ふしだらさ、両親あれば(あ)(やう)にも成らじ物と、云ひたきは人の口ぞかし、思ふも涙は其方そちが母
雪の日 (新字旧仮名) / 樋口一葉(著)
と、ついぼやくやうにいふ事がある。自分の病気を不品行ふしだらせゐだとばかし思つてゐる患者は、それが羅馬字と関係があると聞いて、大抵は一寸吃驚びつくりする。
夫の帰りも正規よりは遅かった。しかし不検束ふしだらな主人はその正規の時間に帰って、正規のおしきせの晩酌で満足して寝ることは稀であった。
不幸 (新字新仮名) / 梶井基次郎(著)
——一つには峻自身の不検束ふしだらな生活から、彼は一度肺を悪くしたことがあった。
城のある町にて (新字新仮名) / 梶井基次郎(著)
先天的の不良性でも、それは矢張り数代、もしくは数十代前からの大人の不仕鱈ふしだらが遺伝したものである。子女の不良を責める前に、大人は先ずこの事を考えねばならぬ。
東京人の堕落時代 (新字新仮名) / 夢野久作杉山萠円(著)
——友達はその女が不仕鱈ふしだらだという。
工場細胞 (新字新仮名) / 小林多喜二(著)
彼女は博士はかせ事件以来、ここへ引っ越して来てから、自身の不乱次ふしだらを深く後悔しているように見えた。
仮装人物 (新字新仮名) / 徳田秋声(著)
笹村が裏から帰って来ると、お銀は二畳の茶の間で、不乱次ふしだらな姿で、べッたり畳に粘り着いて眠っていた。
(新字新仮名) / 徳田秋声(著)
そうして奥さんの不行跡ふしだらを自分一人が知っている事のように洗いざらい並べ立てて脅迫しながら、済まないがここのところを暫くの間、眼をつむってもらえまいか。
二重心臓 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
玄「いや、それは重々御道理ごもっともな訳じゃ、此方こちらにも不行跡ふしだらがあるこっちゃからう云う御疑念が懸っても仕方がない、仕方がないが、然う云う場合になると、粂之助はとんと口の利けぬ奴じゃで、わしも一緒に参りましょう」
闇夜の梅 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
「いや、安心してはいられまい。一つ穴のむじなどもが安受け合いを、にうけて帰らりょうか。源三郎はもうお身たちに化かされてはおらぬぞ。兄がかようなたわけの有りたけを尽くすも、お身たちのような不仕埒ふしだらな朋輩があればこそ。よい朋輩を持って兄も仕合せ者、手前もきっとお礼を申すぞ」
鳥辺山心中 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
津田にとついで以後、かつてこんな不体裁ふしだらを夫に見せたおぼえのない彼女は、その夫が今自分と同じへやの中に寝ていないのを見て、ほっと一息した。
明暗 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
その上ひどく酒ぐせが悪く酒を飲めば決して真直に家へかえれないという悪病をもった男で、そのために細君は彼の不為態ふしだらと家計の苦しさをうらんだ揚句、病みつかれていた肺病も手伝ったのでしょうか、去年私がまだ来る前に飛込自殺をしたということで、これは私も以前から聞き知っていたことです。
(新字新仮名) / 蘭郁二郎(著)
『アラ!』と静子は声を出して驚いて忽ち顔を染めた。女心は矢よりも早く、おの服装みなり不行儀ふしだらなのを恥ぢたので。
鳥影 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)
浅ましいの何のじゃない。が、女中を二人連れて看病に駆着けて来た母親は、娘が不行為ふしだらとは考えない。男にはだを許さないのを、恋するものが怨むためだ、と思ったそうです。
星女郎 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
放蕩ふしだらを私は憎んだし、今も憎んでゐます。
私は浪費をやつた——放蕩ふしだらではない。