不検束ふしだら)” の例文
試してみたいような素晴らしいスープが煮えているんだからなあ! この市に持ちあがっている不検束ふしだらは、すぐにばれてしまうだろうて!
一つには峻自身の不検束ふしだらな生活から、彼は一度肺を悪くしたことがあった。その時義兄は北牟婁ムロでその病気がなおるようにと神詣でをしてくれた。
城のある町にて (新字新仮名) / 梶井基次郎(著)
そして其の間それを傍観してゐる磯村のへ忍ばねばならなかつた苦痛は、むしろそれ以上であつた。何事にも不検束ふしだらな彼にも、監視と鞭撻べんたつの余儀ないことが痛感された。
花が咲く (新字旧仮名) / 徳田秋声(著)
しかし不検束ふしだらな主人はその正規の時間に帰って、正規のおしきせの晩酌で満足して寝ることは稀であった。
不幸 (新字新仮名) / 梶井基次郎(著)
一月二月ひとつきふたつき小野田の住込んでいたたなでは、毎日のように入浸いりびたっていたお島は、平和の攪乱者こうらんしゃか何ぞのように忌嫌いみきらわれ、不謹慎な口の利き方や、やりっぱなしな日常生活の不検束ふしだらさが
あらくれ (新字新仮名) / 徳田秋声(著)