“ひづめ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
88.0%
馬蹄5.2%
鰭爪3.1%
日詰2.6%
蹄鉄1.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
やがて人々の出て行く気配があり、馬の馳け去るひづめの音がまちの外に消えました。しばらくして奥さんがひとり静かに戻つて来ました。
亜剌比亜人エルアフイ (新字旧仮名) / 犬養健(著)
指環ゆびわの輝くやさしい白い手の隣りには馬蹄ひづめのように厚い母指おやゆびの爪がそびえている。あかだらけの綿めんネルシャツの袖口そでぐちは金ボタンのカフスとあい接した。乗換切符の要求、田舎ものの狼狽ろうばい
深川の唄 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
はずみ行く馬のあやう鰭爪ひづめに懸けんとしたりしを、馭者は辛うじて手綱を控え、冷汗きたる腹立紛れに、鞭をふるいて叱咤しったせり。
貧民倶楽部 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
丁度お前達の方のご維新いしん前ね、日詰ひづめの近くに源五沼という沼があったんだ。そのすぐとなりの草はらで、僕等は五人でサイクルホールをやった。
風野又三郎 (新字新仮名) / 宮沢賢治(著)
すると王宮の方から馬の蹄鉄ひづめの音が高く響いて来て、その一ツは青眼先生のうちの方へ行き、一ツは自分の家の門の中へ駈け込んで、玄関の処でピタリと止まりました。
白髪小僧 (新字新仮名) / 夢野久作杉山萠円(著)