“鰭爪”の読み方と例文
読み方割合
ひづめ100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
その一本のふくらはぎの膝から下に、むくむくと犬だか猫だか浅間しい毛が生えて、まだ女のままの指尖ゆびさきけもの鰭爪ひづめかがまって縮んでいる。
雪柳 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
はずみ行く馬のあやう鰭爪ひづめに懸けんとしたりしを、馭者は辛うじて手綱を控え、冷汗きたる腹立紛れに、鞭をふるいて叱咤しったせり。
貧民倶楽部 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
ヒイイン! しっ、どうどうどうと背戸をまわ鰭爪ひづめの音がえんひびいて親仁おやじは一頭の馬を門前へ引き出した。
高野聖 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)