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ばんまで
ミハイル、アウエリヤヌヰチは
一人して
元氣可く、
朝から
晩迄町を
遊び
歩き、
舊友を
尋ね
廻り、
宿には
數度も
歸らぬ
夜が
有つた
位。
小女を
一人使つて、
朝から
晩迄ことりと
音もしない
樣に
靜かな
生計を
立てゝゐた。
御米が
茶の
間で、たつた
一人裁縫をしてゐると、
時々御爺さんと
云ふ
聲がした。
何でえゝことあるもんか、
家へなんざあ
滅多に
來られやしねえんだぞ、そんで
朝から
晩迄みつしら
使あれて、それ
處ぢやねえ
病氣に
成つたつて
餘程でなくつちや
葉書もよこさせやしねえ