“はばき”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
脛巾42.9%
幅利19.0%
脚絆9.5%
脛布4.8%
巾着4.8%
幅木4.8%
脛穿4.8%
行膝4.8%
4.8%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
脛巾はばき脱ぎは恐らく砂払いからの再転で、人が神事から人事に移って行く際にも、何かその境目をはっきりとさせる必要があることを意味したものらしい。
年中行事覚書 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
政友本党では幅利はばききの吉植庄一郎しょういちろう氏の令息で、法学士で、政治ぎらいの、印旛沼は出津でづの開墾家の、お人よしの、どこか抜けている坊さん風の、歌人の、わが友庄亮が頭を叩いて
フレップ・トリップ (新字新仮名) / 北原白秋(著)
脚絆はばき解く間の夕闇を
泣菫詩抄 (旧字旧仮名) / 薄田泣菫(著)
その尾の先をかすめながら、犬は、むなしく次郎の脛布はばきを食いちぎって、うずまく獣の波の中へ、まっさかさまに落ちて行った。
偸盗 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
太刀たちをはくもの、矢を負うもの、おのを執るもの、ほこを持つもの、皆それぞれ、得物えものに身を固めて、脛布はばき藁沓わろうずの装いもかいがいしく、門の前に渡した石橋へ、むらむらと集まって、列を作る——と
偸盗 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
家康は即座に正信に言ひつけて、何番目かの具足櫃ぐそくびつを持ち出させ、自分の巾着はばきのなかから取り出した鍵でそれを開けさせました。
小壺狩 (新字旧仮名) / 薄田泣菫(著)
私たちは窓のないがらんどうの部屋へはいって、建物の幅木はばきを取りのけ、それから床板ゆかいたをめくると、垂木たるきの下に屑をもっておおわれたね上げの戸が発見された。
正装だが草鞋わらじ脛穿はばきという支度である。持足軽五十名ほど引きつれて熱田まで出向いたのである。
新書太閤記:03 第三分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
浅葱天鵞絨びろうどの鳥打帽子を被って、卵色薄羅紗うすらしゃ猟装束りょうふくを着て、弾帯おびをきりりとしめて、薄皮の行膝はばきをはめて、胡坐あぐらをかきながら、パイプを軽くつまんでマニラを吹いて居る。
漁師の娘 (新字新仮名) / 徳冨蘆花(著)
はばきから一尺上、刃こぼれ有り——。硬い』
山浦清麿 (新字新仮名) / 吉川英治(著)