“きんちゃく”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
巾着95.0%
巾著5.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「這入ろうと思ったら巾着きんちゃくを忘れたのに気がついて、廊下から引き返したんだ。人が巾着でもとりゃしまいし第一それからが失敬さ」
吾輩は猫である (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
大抵たいていな人は財布さいふの底をはたいて、それを爺さんの手にのせてりました。私の乳母ばあや巾着きんちゃくにあるだけのお金をみんな遣ってしまいました。
梨の実 (新字新仮名) / 小山内薫(著)
彼は悠然ゆうぜんと腰から煙草入れを取り出し、そうして、その煙草入れに附属した巾著きんちゃくの中から、ホクチのはいっている小箱だの火打石だのを出し、カチカチやって煙管きせるに火をつけようとするのだが
親友交歓 (新字新仮名) / 太宰治(著)
猫の子の巾著きんちゃくなぶる涼みかな 去来
俳句上の京と江戸 (新字新仮名) / 正岡子規(著)