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にっぽん
日本の
国中方々めぐり
歩いて、ある
時奥州から
都へ
帰ろうとする
途中、
白河の
関を
越えて、
下野の
那須野の
原にかかりました。
日本とロシヤが、
海の
向こうでたたかいをはじめていました。
海蔵さんは
海をわたって、そのたたかいの
中にはいって
行くのでありました。
『
日本一の
日の
御子から
又なきものに
愛しまれる……。』そう
思う
時に、
姫の
心からは一
切の
不満、一
切の
苦労が
煙のように
消えて
了うのでした。