“とんこう”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
敦厚45.0%
遁甲25.0%
燉煌10.0%
敦光5.0%
敦恒5.0%
敦煌5.0%
豚行5.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
日本の辺鄙へんぴ福岡地方の能楽を率いて洋風滔々の激流に対抗し、毅然としてこの国粋芸術を恪守かくしゅし、敬神敦厚とんこうの美風を支持したのは翁一人の功績であった。
梅津只円翁伝 (新字新仮名) / 夢野久作杉山萠円(著)
南蛮渡来の法術を使い遁甲とんこう隠形おんぎょう飛行ひぎょう自在、まだ弱冠の身でありながら、すで総帥そうすいの器を有し、数年前より御嶽山おんたけさん上にとりでを設けて武威を張る御嶽冠者みたけかじゃと申すお方!
蔦葛木曽棧 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
甘粛の燉煌とんこう千仏洞に六朝から唐宋頃の壁画があって、山が描かれているが、南ではアジャンターの壁画の外には、印度各地やジャワのポルポドールの浮彫にも、環境が山に縁が深いにかかわらず
ある偃松の独白 (新字新仮名) / 中村清太郎(著)
真夏がくると朝の四時半には、もう敦光とんこうが鮮やかに、きらめくのである。そこに東雲しののめのたなびくころ、幼い私は父に連れられて、利根の流れへ鮎釣りに行った。
わが童心 (新字新仮名) / 佐藤垢石(著)
後に想へば、水戸の栗山潜鋒くりやませんぽうに弊帚集六卷があつて火災にかゝり、弟敦恒とんこうが其燼餘じんよを拾つて二卷を爲した。載せて甘雨亭叢書かんうていそうしよの中にある。東里の集はたま/\これと名を同じうしてゐたのであつた。
寿阿弥の手紙 (旧字旧仮名) / 森鴎外(著)
画力は三百年、書力は五百年、文章の力は千古無窮とは王世貞おうせいていの言う所である。しかし敦煌とんこうの発掘品等に徴すれば、書画は五百年をけみした後にも依然として力を保っているらしい。
侏儒の言葉 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
牛歩豚行とんこうの大原満は心に未来の想像を描きて嬉し顔に中川家の格子戸をけたり。
食道楽:春の巻 (新字新仮名) / 村井弦斎(著)