“だいせん”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
大山50.0%
題簽33.3%
大千6.7%
大専3.3%
大川3.3%
大銭3.3%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「いや、わしかて解散賛成ですわ。わしはここまできたついでに、大山だいせんの麓にある従兄のところへ行ってみましょう」
寄席 (新字新仮名) / 正岡容(著)
街道を東に進んで右手に大山だいせんの美しい姿が見え出しますと、もう伯耆ほうきの国に入ります。
手仕事の日本 (新字新仮名) / 柳宗悦(著)
ある日小川町通の古本屋で『精神啓微』と題簽だいせんした書物を買って、めずらしそうにひろい読みしたことを今想起する。
呉秀三先生 (新字新仮名) / 斎藤茂吉(著)
親しく圓朝の話術に接し、ことごとく傾倒されていた故を以て我が江戸文学の恩師川柳久良伎翁には、見事な題簽だいせんを書いていただいた。
小説 円朝 あとがき (新字新仮名) / 正岡容(著)
そのほかは大千だいせん世界をきわめて、照らす日の世、照らさるる海の世のみである。
草枕 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
この天竺の仏法をほろぼして、大千だいせん世界を魔界の暗闇におとそうとくわだつる悪魔の精じゃ。まずその手始めとして斑足太子をたぶらかし、天地開闢かいびゃく以来ほとんどそのためしを聞かぬ悪虐をほしいままにしている。今お前が見せられたのはその百分の一にも足らぬ。
玉藻の前 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
「それには演題だしもの——演題の選び方、立て方が大専だいせんだ。むろん、芸がから下手ぺたじゃいけないが、何よりアッといわせるような演題の案文あんもんがつかないことには仕方がない、ねえ小糸」
小説 円朝 (新字新仮名) / 正岡容(著)
講釈で大好きなあの一心太助も実録ではしょせんがこうか、宵越の金持たぬが自慢の江戸っ子の肴屋さんとはいえ、心の奥のまた奥では儲かる、儲からないを大専だいせんとする人たち、つまりいってみればハッキリとした「商人あきんど」だった。
小説 円朝 (新字新仮名) / 正岡容(著)
ちょうど広場とその頂との境に、一条ひとすじ濃いもやかかった、靄の下に、九十九谷つくもだにはさまった里と、村と、神通じんつう射水いみずの二大川だいせんと、富山のまちが包まるる。
星女郎 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
趙白眼の母親も——一説には趙司晨の母親だということだが、それはどうかしらん——彼女もまた一枚の子供用の真赤な瓦斯織がすおり単衣物ひとえものを買ったが、まだちょっと手を通したばかりの物がたった三百大銭だいせんの九二さしであった。
阿Q正伝 (新字新仮名) / 魯迅(著)