“だいせん”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
大山47.4%
題簽39.5%
大千5.3%
大専2.6%
大川2.6%
大銭2.6%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
尊は門人達に、「熊山、吉野山、伯耆ほうき大山だいせんなどには仙境せんきょうがあって、吉野山の神仙と、熊山の神仙とは常に往来ゆききしている」
神仙河野久 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
見ると「孟徳新書」という題簽だいせんがついている。曹操は、皮肉を感じて、むッとしたが、いずれは、打ち殺さんという肚があるので、さりげなく
三国志:09 図南の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
往昔入貢そのかみにゅうこう高麗船こまぶねが遠くから渡ってくるときには、あんなに見えたであろう。そのほかは大千だいせん世界をきわめて、照らす日の世、照らさるる海の世のみである。
草枕 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
「それには演題だしもの——演題の選び方、立て方が大専だいせんだ。むろん、芸がから下手ぺたじゃいけないが、何よりアッといわせるような演題の案文あんもんがつかないことには仕方がない、ねえ小糸」
小説 円朝 (新字新仮名) / 正岡容(著)
儲からないを大専だいせんとする人たち、つまりいってみればハッキリとした「商人あきんど」だった。
小説 円朝 (新字新仮名) / 正岡容(著)
ちょうど広場とその頂との境に、一条ひとすじ濃いもやかかった、靄の下に、九十九谷つくもだにはさまった里と、村と、神通じんつう射水いみずの二大川だいせんと、富山のまちが包まるる。
星女郎 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
それはどうかしらん——彼女もまた一枚の子供用の真赤な瓦斯織がすおり単衣物ひとえものを買ったが、まだちょっと手を通したばかりの物がたった三百大銭だいせんの九二さしであった。
阿Q正伝 (新字新仮名) / 魯迅(著)