“たひらか”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
平63.6%
坦18.2%
夷9.1%
平安9.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
われは辛うして虫などのはふがごと行くに、常は平(たひらか)なる方も、壁崩れて土など高うなりて歩み苦し。しばしありて囲に来ぬ。せうとの君、娘など共にゐたり。
伊沢蘭軒 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
梅の外(ほか)には一木(いちぼく)無く、処々(ところどころ)の乱石の低く横(よこた)はるのみにて、地は坦(たひらか)に氈(せん)を鋪(し)きたるやうの芝生(しばふ)の園の中(うち)を、玉の砕けて迸(ほとばし)り、練(ねりぎぬ)の裂けて飜(ひるがへ)る如き早瀬の流ありて横さまに貫けり。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
濃く温なる空氣は漲(みなぎ)り來りて我面を撲(う)てり。われは我精神の此の如く安く夷(たひらか)なるべきをば期せざりき。その状態は固より興奮せり。
險(けは)しきを行くこと夷(たひらか)なる如き筆力、望み瞻(み)る方嚮(はうかう)に從ひて無遠慮なるまで肢體の尺を縮めたる遠近法は、個々の人物をして躍りて壁面を出でしめんとす。
『齋(いは)へる』は此處では、萬葉集卷十九の、『大船に眞楫(まかぢ)しじ貫きこの吾子(あご)を韓國へ遣る齋(いは)へ神(かみ)たち』の例と同じく、『齋ひ護(まも)りて平安(たひらか)にあらしめ給へ神だちよ』(古義)といふ意味である。
愛国歌小観 (旧字旧仮名) / 斎藤茂吉(著)