“ずく”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
木兎27.3%
18.2%
18.2%
9.1%
木菟9.1%
渾成9.1%
9.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
軽焼が疱瘡痲疹の病人向きとして珍重されるので、疱瘡痲疹のまじないとなってる張子はりこの赤い木兎ずくや赤い達磨だるまを一緒に売出した。店頭には四尺ばかりの大きな赤達磨を飾りつけて目標めじるしとした。
と春子さんはお父さんの手前言葉ずくなに答えた。
嫁取婿取 (新字新仮名) / 佐々木邦(著)
じいさんは言葉ことばずくなにわたくしをこの若者わかものわせたうえ
中味ずくなの鉢を麗々と朱塗りの台に載せ、幕間に「へい御退屈さま」と桟敷へ持ち込む。
明治世相百話 (新字新仮名) / 山本笑月(著)
夜になると、毎晩、木菟ずくなどが無気味にいた。が、田舎に育った少女はそれを格別寂しいとも思わなかった。
姨捨 (新字新仮名) / 堀辰雄(著)
何か可恐おそろしい下心でもあつて、それもやつぱり慾徳渾成ずくで恩をせるのだらうと、内心ぢやどんなにも無気味に思つてゐられる事だらう、とそれも私は察してゐる。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
「東京は田舎とちがって、何もしずに、ぶらぶら遊んでいるような者は一人もいないで、ためさあのようなずくのない人には、やって行かれるかどうだかわしア知らねえけれど、まず一ト通りや二タ通りのことでは駄目だぞえ。」
足迹 (新字新仮名) / 徳田秋声(著)