“こぶち”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
小扶持50.0%
小淵50.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
まがりなりにも、小屋敷一つ持ち、奉公人も抱えて、これで藤吉郎は小扶持こぶちにせよ、一戸のあるじとはなった。
新書太閤記:02 第二分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
ここらの横には小扶持こぶちを取って、生涯変哲もなく暮している公卿侍くげざむらいの住居が多かった。
宮本武蔵:04 火の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
平常、細々こまごまと女房子の口をのりするに足りるほどな小扶持こぶちをうけている部下の足軽までが、皆、はッはッとあえはらの底で、無言にそういっている血の声が、藤吉郎の肚にまで響いてくる。
新書太閤記:02 第二分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
ぐつすりと寝込んで居た、仙台の小淵こぶちの港で——しもの月にひとめた、年十九の孫一の目に——思ひも掛けない、とも神龕かみだなの前に、こおつた竜宮の几帳きちょうと思ふ、白気はっき一筋ひとすじ月に透いて
印度更紗 (新字旧仮名) / 泉鏡花(著)
ぐつすりと寢込ねこんでた、仙臺せんだい小淵こぶちみなとで——しもつきひとめた、とし十九の孫一まごいちに——おもひもけない、とも神龕かみだなまへに、こほつた龍宮りうぐう几帳きちやうおもふ、白氣はくき一筋ひとすぢつきいて
印度更紗 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)