“小扶持”の読み方と例文
読み方割合
こぶち100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
まがりなりにも、小屋敷一つ持ち、奉公人も抱えて、これで藤吉郎は小扶持こぶちにせよ、一戸のあるじとはなった。
新書太閤記:02 第二分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
ここらの横には小扶持こぶちを取って、生涯変哲もなく暮している公卿侍くげざむらいの住居が多かった。
宮本武蔵:04 火の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
平常、細々こまごまと女房子の口をのりするに足りるほどな小扶持こぶちをうけている部下の足軽までが、皆、はッはッとあえはらの底で、無言にそういっている血の声が、藤吉郎の肚にまで響いてくる。
新書太閤記:02 第二分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)