“こがらし”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
凩51.4%
木枯46.4%
凧0.7%
木枯嵐0.7%
颰0.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
□このごろの凩(こがらし)に、さては南の森陰に、弟の弱きむくろはいかにあるらん。心のみにて今日も訪はず。かくて明日(みょうにち)は東に行く身なり。
田舎教師 (新字新仮名) / 田山花袋(著)
道也先生は例のごとく茶の千筋(せんすじ)の嘉平治(かへいじ)を木枯(こがらし)にぺらつかすべく一着して飄然(ひょうぜん)と出て行った。居間の柱時計がぼんぼんと二時を打つ。
野分 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
秋あわれに、残ンの葉の、胸の病(やまい)の紅(あか)い小枝に縋(すが)ったのが、凧(こがらし)に儚(はかな)く散った、一葉女史は、いつも小机に衣紋(えもん)正しく筆を取り、端然として文章を綴ったように、誰も知りまた想うのである。
薄紅梅 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
陽炎(かげろふ)の影より淡き身を憖(なまじ)ひ生(い)き殘りて、木枯嵐(こがらし)の風の宿となり果てては、我が爲に哀れを慰むる鳥もなし、家仆れ國滅びて六尺の身おくに處なく、天低く地薄くして昔をかへす夢もなし。
滝口入道 (旧字旧仮名) / 高山樗牛(著)
打晴れたる空は瑠璃色(るりいろ)に夕栄(ゆふば)えて、俄(にはか)に冴(さ)え勝(まさ)る颰(こがらし)の目口に沁(し)みて磨鍼とぎはりを打つらんやうなるに、烈火の如き酔顔を差付けては太息嘘(ふといきふ)いて、右に一歩左に一歩と踽(よろめ)きつつ
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)