“こうおん”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
鴻恩41.4%
喉音31.0%
厚恩6.9%
洪恩6.9%
叩音3.4%
巷音3.4%
狎恩3.4%
高音3.4%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
汝は世々東海のひんにいて、家祖みな漢朝の鴻恩こうおんをこうむり、汝また、はじめ孝廉こうれんにあげられてちょうに仕え、さらに恩遇をたまわりてようやく人とる。
三国志:11 五丈原の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
そしてあたかも自分ひとりであるかのように、切れぎれの流行歌やばかな反唱句などを口ずさんだが、しわがれた喉音こうおんのためにそれも悲しげに響いた。
すゝめ右の次第ゆゑ何卒御二人樣をしばしの内隱匿呉かくまひくれらるゝ樣ひとへたのみ申といひければ七右衞門は元來もとより男氣の者なるに付段々だん/\郷右衞門の物語りをきゝ主税之助が惡意をにく殊更ことさら先代の厚恩こうおんを受し者故委細を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
洪恩こうおんの大、老生が世を退しりぞきましたのちも、忘れは仕りませぬ」
江戸三国志 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
クイナらしい叩音こうおんもしばしば半夜の夢に入った。これらの鳥の鳴き声は季節の象徴として昔から和歌や俳句にも詠ぜられている。
日本人の自然観 (新字新仮名) / 寺田寅彦(著)
しいんと遠のいた江戸の巷音こうおんだ。はねつるべの音がしていた。その、番傘ばんがさをさして水をくんでいる国平の番傘が、青桐あおぎりの幹のあいだに、半分だけ見えていた。
巷説享保図絵 (新字新仮名) / 林不忘(著)
北ノ庄の主脳部に一族間の私情的な盲愛と狎恩こうおんが濃くうごいているのを見ると、勝助は、この堅陣も心もとない気がしてならない。
新書太閤記:09 第九分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
じんばら、はらはりたや、うんが面白くて、いい気になって高音こうおんにうたった。