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くわうみやう
漸雪の
止たる時、雪を
掘て
僅に小
窗をひらき
明をひく時は、
光明赫奕たる仏の国に生たるこゝち也。此外雪
籠りの
艱難さま/″\あれど、くだ/\しければしるさず。
なぜかといふに僕は昨冬、火難に
遭つて以来、全く前途の
光明を失つてゐたからである。
抑も
辻行灯廃れて
電気灯の
光明赫灼として
闇夜なき
明治の
小説が
社会に於ける
影響は
如何。『
戯作』と云へる
襤褸を
脱ぎ『
文学』といふ
冠着けしだけにても其
効果の
著るしく
大なるは
知らる。