“くるまひき”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
車引26.7%
車夫20.0%
車挽20.0%
人力車夫6.7%
人力車挽6.7%
俥引6.7%
俥曳6.7%
車曳6.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
して十里の道ならば子供でもゆける、車引くるまひきなどは一日に三十里もゆく、普通の人間でもせめて二十里も歩かなければ、健脚を誇る権利はないなどという。
自警録 (新字新仮名) / 新渡戸稲造(著)
「だから誰もそうはならないとは申しませんよ。そりゃお前さんの勝手だから、教師になと車夫くるまひきになと何になとおなんなさるが宜いのサ」
浮雲 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)
僕が各教場を通って廊下ろうかに出て、玄関げんかんの側をあゆんで来ると、ちらりと眼にうつったものは、分館の玄関のわきに一台の人力車の傍に立っている車挽くるまひきと、これをへだつること一間ばかり傍に
自警録 (新字新仮名) / 新渡戸稲造(著)
邸に居てさへ眼に立つ標致を、人力車夫くるまひきの嬶あになんて、誰が勿体ない、思ふもんかといつたらば、また御機嫌に障るか知らぬ。それはそれとしたところで。
したゆく水 (新字旧仮名) / 清水紫琴(著)
外国商売の事あり、内国物産の事あり、開墾の事あり、運送の事あり、大なるは豪商の会社より、小なるは人力車挽くるまひきの仲間にいたるまで、おのおのその政を施行して自家の政体を尊奉せざる者なし。
学者安心論 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)
中折の男は困ったなと云いながら、外套がいとうえりを立てて洋袴ズボンすそを返した。敬太郎は洋杖を突きながら立ち上った。男は雨の中へ出ると、すぐ寄って来る俥引くるまひきつらまえた。
彼岸過迄 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
さうした眼医者のうちだけに、前田氏の病院は、助手から、看護婦から、受附から、俥曳くるまひきに到る迄、みんな言ひ合はしたやうに眼鏡をはめてゐる。
車曳くるまひきが車を曳き、犬が西へ向けば尾が東ということほど、自然にして通常な行動であり、ことにまた
大菩薩峠:36 新月の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)