車引くるまひき)” の例文
しかし人が認めてくれるような平面ならば人もあがってくる平面です。芸者や車引くるまひきに理会されるような人格なら低いにきまってます。
野分 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
して十里の道ならば子供でもゆける、車引くるまひきなどは一日に三十里もゆく、普通の人間でもせめて二十里も歩かなければ、健脚を誇る権利はないなどという。
自警録 (新字新仮名) / 新渡戸稲造(著)
東京の客を当込んで、車引くるまひきの峯松と是まで化けて居るのも、実は手前に逢いたいばっかりで彼方此方あちこちとまごついて居たが、碌な仕事もする訳じゃアねえ
霧陰伊香保湯煙 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
朝出て帰って来た車引くるまひきなどは、家の前に荷車を置いて、上からいろいろの道具を取り下しているのもある。また、私より一歩先に道具箱をかついで、帰って来たばかりの大工の家もあった。
黄色い晩 (新字新仮名) / 小川未明(著)
わが輩は車引くるまひきでもなく、また健脚を誇る考えのないことなどは心のうちにおかない。
自警録 (新字新仮名) / 新渡戸稲造(著)