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きやうふ
廣い
樣でも
狹いのは
滊船の
航路で、
千島艦とラーヴエンナ
號事件の
實例を
引く
迄もなく、
少しく
舵機の
取方を
※つても、
屡々驚怖すべき
衝突を
釀すのに、
底事ぞ、
怪の
船海蛇丸は
下人は、六分の
恐怖と四分の好奇心とに動かされて、暫時は
呼吸をするのさへ忘れてゐた。舊記の
記者の語を借りれば、「
頭身の毛も太る」やうに感じたのである。
そこで
乾燥した
枯葉は
少しのことにさへ
相倚つてさや/\と
互に
恐怖を
耳語くのである。