“がんとう”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
巌頭53.8%
岩頭11.5%
丸刀7.7%
岸頭7.7%
龕燈7.7%
雁塔3.8%
雁宕3.8%
雁蕩3.8%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
恐々こわごわながら巌頭がんとうに四つんいになると、数十丈遥か下の滝壺は紺碧こんぺきたたえて、白泡物凄ものすごき返るさま、とてもチラチラして長く見ていることが出来ぬ。
異人は岩頭がんとうに坐っている。前には大河が泡を噛んで大蛇のように走っている。それらのものの背後うしろには、鬱々うつうつと茂った緑の山が、すくすくと空にそびえている。
蔦葛木曽棧 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
小学校の七つか八つ位の時、父から切出、丸刀がんとう間透あいすきなどを三本ばかり貰った。其の時に初めて父は私を彫刻の方へ導いて行くということをはっきり見せた訳だ。
回想録 (新字新仮名) / 高村光太郎(著)
生死しょうし岸頭がんとうに立って人のるべき道はただいつ、誠を尽して天命を待つのみ。
妾の半生涯 (新字新仮名) / 福田英子(著)
う所の龕燈がんとう返しが用いられて居るが、龕燈返しのための龕燈返しで無くて龕燈返しをすることにって、人生的乃至ないし社会的の意味を裏付け、強調した点などは、もって範とすべきでしょう。
孔雀の樹に就いて (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
遺骸を拾い、かめに納め、幸阿弥陀仏に預けて置いて、その後二尊院の西の岸の上に雁塔がんとうを建ててそこへ遺骨を納めることとした。
法然行伝 (新字新仮名) / 中里介山(著)
古寺に狂言会や九月尽くがつじん 雁宕がんとう
俳句はかく解しかく味う (新字新仮名) / 高浜虚子(著)
留まりたもうこと三日、杭州こうしゅう天台てんだい雁蕩がんとうゆうをなして、又雲南に帰りたもう。
運命 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)