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かしつかは
萬事引受居る
由如何なる
譯にて文右衞門の
質物而已五ヶ月限りに
貸遣したるや此儀申立てよと申さるゝに久兵衞は
貸遣せし者はなきやと有に道庵は
暫時考へ別に是ぞと申者も御座
無候へども
貧困人は三四人迄出入致し申候其者の名前一人は
先妻の
甥源次郎と申只今本郷
金助町に罷り在當年四十五六歳に相
成家内
困窮には候へども
正直者にて金子
貸遣し候ても
約束の時日には
屹度返濟致し殊に當時御小人目付を
隱しませう
其品は
葬禮の時の
納め物なれども
然樣申上なば御
疑ひが
懸らうかと存じ
重代の品と申上しかど
實は
死人の
納め物なりと申ければ役人
扨々爾ぢは不屆き者なり此脇差は
中仙道鴻の巣の鎌倉屋金兵衞と云者の
所持の品にて其子分なる
練馬藤兵衞と云者に
貸遣したる脇差なり然る所其
後右藤兵衞
等外二人の
行衞は