“おどか”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
41.0%
28.2%
威嚇16.7%
7.7%
恐赫2.6%
威脅1.3%
1.3%
脅迫1.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「鰻? 鰻ですか。フフフフフ、いや、鰻でも悪い。ピアノは鰻を置く処じゃない。んなにおどかしてし病気になったら如何どうします」
いたずら小僧日記 (新字新仮名) / 佐々木邦(著)
部厚ぶあつの芳名録には、一流の道場主が続々と名前を書いてくれるから、次に訪ねられた道場では、その連名だけでおどかされる。
大菩薩峠:24 流転の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
それがようやく静まりかけた時に、虚子がまた腹いっぱいに横合から威嚇おどかした。自分の声は威嚇されるたびによろよろする。そうして小さくなる。
永日小品 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
小紅屋のやっこたいらの茶目が、わッ、とおどかして飛出す、とお千世が云ったはその溝端。——稲葉家は真向うの細い露地。片側だて四軒目で、一番の奥である。
日本橋 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
恐赫おどかしても駄目だよと顔を振のけるに、憎くらしい当てられてしまつたと笑ひ出す。
わかれ道 (新字旧仮名) / 樋口一葉(著)
始めの間帳場はなだめつすかしつして幾らかでも納めさせようとしたが、如何どうしても応じないので、財産を差押えると威脅おどかした。仁右衛門は平気だった。
カインの末裔 (新字新仮名) / 有島武郎(著)
酔つては、久保田万太郎を襲つたり、中戸川吉二を憤らせたり、飲みもしない鈴木十郎をおどかしたりするのは益々度重つた。
交遊記 (新字旧仮名) / 牧野信一(著)
又よく無頼漢ならずものや不良少年見たような者が生徒をからかいに来たり、母を脅迫おどかしてお金を強請ゆすったりしましたが、そんな時も母は一人で叱り付けて追い払いました。
ドグラ・マグラ (新字新仮名) / 夢野久作(著)