“おどかし”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
威嚇30.0%
脅嚇20.0%
10.0%
威脅10.0%
洞喝10.0%
脅喝10.0%
脅迫10.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
次兵衛を殺して自分も死ぬといったような、一種の威嚇おどかしである。よもやとは思うものの、仲裁人らもなんだか薄気味悪くなって、そのままに手を引くことも出来なくなった。
半七捕物帳:55 かむろ蛇 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
金は無論しい。脅嚇おどかしも勿論く。二十万坪の内八万坪、五十三名の地主の内十九名は、売渡うりわたし承諾しょうだく契約書けいやくしょに調印してしまった。踟蹰ちちゅうする者もあった。
みみずのたはこと (新字新仮名) / 徳冨健次郎徳冨蘆花(著)
ところが男性の貞操に対する道徳観念、又は性的欲求に対する習慣は、なかなかこれ位のおどかしで改良されそうな気色はありませぬ。
鼻の表現 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
が、天井にいる宙乗りの仕掛けの方の係りは、それさえも一つの威脅おどかしと思ったのか、幽霊の身体をあべこべに、二寸、三寸、五寸、一尺と上の方へ引上げます。
「然しあんなに駄目を押して、予防線くぎをさすッてエなア何様どういつもの洞喝おどかしだろうが——奴等も大部こたえたらしいナ」
監獄部屋 (新字新仮名) / 羽志主水(著)
男の言葉はありふれた脅喝おどかしかも知れないが、どうやら彼の態度には真実を語っているらしい意味有りげな様子が見えていた。
P丘の殺人事件 (新字新仮名) / 松本泰(著)
開いて「伯爵決して御心配なさらないで下さい。こんな脅迫おどかしがあったって我々警察の方で十分警戒しているのですから、令嬢方も決して御心配は入りません。大丈夫です。それから今度は諸君みなさんのことですがね。」