“おどし”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
53.8%
威嚇17.9%
12.8%
5.1%
威脅2.6%
恐嚇2.6%
恐迫2.6%
脅迫2.6%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
糸屋でこそあれ辻屋は土地の旧家で身代もなかなかしっかりしたもの、普通の糸屋とちがって、よろいおどしの糸、下緒さげおなど専門にして老舗しにせであった。
侍がからだを揺すぶるのが、わざと嬌態しなをつくるとしか見えない、威嚇おどしのきかないことおびただしい。
つづれ烏羽玉 (新字新仮名) / 林不忘(著)
おどし空咳からぜきをした。機嫌執りをしてもその手は喰わぬと云う意味である、ところが相手はいっこう感じない様子で
嫁取り二代記 (新字新仮名) / 山本周五郎(著)
瑠璃子は、相手のおどしを軽く受け流すように、嫣然にっこりと笑った。
真珠夫人 (新字新仮名) / 菊池寛(著)
低いながら、威脅おどしの語勢は充分で、容易に言葉を返させない自信が充ちております。
それにはいずれも持て余してどうしたらよかろうと協議の末、井神何某と云う侍が、コリャ狐狸の所為しわざに相違ないから、恐嚇おどしに空鉄砲を撃って見るがいいと
池袋の怪 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
殺すと云って恐迫おどして居た、真に殺し兼ねざる決心の様も現われて居た、爾してお浦と攫み合いの喧嘩を始め、お浦を床の上へ投げ倒した
幽霊塔 (新字新仮名) / 黒岩涙香(著)
綽名の通りカンの強い彼は、脅迫おどしのために人をきずつける場合でも、決して生命いのちを取るようなヘマをやらないのを一つの誇りにしていた。
白菊 (新字新仮名) / 夢野久作(著)