“おしなが”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
押流60.0%
推流40.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
それは明るいしずかな画趣である。河底かていの砂にうもれた「はし」をあさるのだそうな。「木はし」は流木のずいであると聞いた。洪水に押流おしながされてきた樹木の磨き尽くし洗い尽くされたすえの髄である。
木曾川 (新字新仮名) / 北原白秋(著)
何處いづく押流おしながされたかかげかたちもなく、秘密造船所ひみつざうせんじよ一時いちじまつた海水かいすいひたされたとえて、水面すいめんから餘程よほどたか屏風岩べうぶいわ尖頭せんとうにも、みにく海草かいさうのこされて、その海草かいさうからしたゝつる水玉みづたま
飛んでもないことである。五十歳前、徳川三百年の封建社会をただ一あおりに推流おしながして日本を打って一丸とした世界の大潮流は、まずやすまず澎湃ほうはいとして流れている。
謀叛論(草稿) (新字新仮名) / 徳冨蘆花(著)
波間隠なみまがくれ推流おしながさるるは、人ならず、宮なるかとひとみを定むる折しもあれ、水勢其処そこに一段急なり、在りける影はつるを放れし箭飛やとびして、行方ゆくへも知らずと胸潰むねつぶるれば、たちまち遠く浮き出でたり。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)