“えび”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
海老43.4%
40.1%
10.5%
葡萄2.6%
干鰕0.7%
海老魚0.7%
0.7%
蜊蛄0.7%
蝦子0.7%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「うなぎと、それから海老えびのおにがら焼と茶碗蒸し、四つずつ、此所で出来なければ、外へ電話を掛けてとって下さい。それから、お酒。」
老ハイデルベルヒ (新字新仮名) / 太宰治(著)
焼肴やきざかなに青いものをあしらって、わんふたをとれば早蕨さわらびの中に、紅白に染め抜かれた、海老えびを沈ませてある。
草枕 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
腰は海老えびの様に二重に曲つて、地にも届きさうな長い白髯をしごきながら、よぼ/\と梅の樹間を彷徨さまようて居るのが、時々私達の眼に入つた。
世の中へ (新字旧仮名) / 加能作次郎(著)
糸にかかるのは大抵ダグマえびである。ダグマ蝦というのは、親指ぐらいもある大きな体をしていて、強く逞しいはさみをもっている。
南方郵信 (新字新仮名) / 中村地平(著)
山「なに海の釣は餌が違うよ、えびで鯛を釣るという事があるが其の通り海の餌はいきた魚よ、此の小鰺こあじを切って餌にするのだ」
すし香気かおりぷんとして、あるが中に、硝子戸越ガラスどごしくれないは、住吉の浦の鯛、淡路島のえびであろう。
南地心中 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
前年予田辺の一旅館で山の神がオコゼ魚に惚れ、かわうそなかだちとして文通するを、かねてかの魚を慕いいた蛸入道たこにゅうどう安からず思い、烏賊いかえびを率いて襲い奪わんとし
だいだい注連しめ昆布こんぶえびなどが行き通う人々のにあざやかに見える。
田舎教師 (新字新仮名) / 田山花袋(著)
岩から岩へ大油紙を張り渡し、其下へ潜り込んで邪魔な石を掘り起したり取捨てたり、やっと腰をおろせるだけにはなったが、えびのように身を屈めても、寝ることなどは思いも寄らない。
秋の鬼怒沼 (新字新仮名) / 木暮理太郎(著)
暗い坂、のぼり坂、山葡萄えびどろの実がれた。
畑の祭 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
小鳥の好きな兵衛ひょうえは明日の朝のるのに片肌ぬいで干鰕えびをしごいていた。
荻吹く歌 (新字新仮名) / 室生犀星(著)
晴代はコックやバアテンダアなどにも特に親しまれてゐて、冷えから来る腹痛みにバアテンダアのくれるウヰスキイを呑むと、直きに納まるのだつたが、その日は昼飯の時に食べた海老魚えびのフライにでもてられたのか、ウヰスキイの効き目も薄かつた。
のらもの (新字旧仮名) / 徳田秋声(著)
私たちは、店では一号の区域である、電車通りの竹の湯という浴湯の並びにある、えびさんという鮨屋によく行った。
安い頭 (新字新仮名) / 小山清(著)
またこの池の中を、腕白仲間といつしよに、頸まで水につかりながら、蜊蛄えびを捜しまはつたこともある。
「町内の蝦子えび床へ入つて、順番を待つうち、中で木枕に頭を當てゝ、ついウトウトとしかけたと思ふと、多勢立て込んだ客が、あつしが居るとも知らずに、飛んでもねえ話を始めた——」