“かわず”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
98.0%
1.0%
雛蛙1.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
箕輪田圃ではかわずがやかましく鳴き出した。十吉の家を取り巻いた蓮池には青い葉が一面に浮き出して来て、ここでも蛙が毎日鳴いた。
箕輪心中 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
一首は、かわず河鹿かじか)の鳴いている甘南備河に影をうつして、今頃山吹の花が咲いて居るだろう、というので、こだわりの無い美しい歌である。
万葉秀歌 (新字新仮名) / 斎藤茂吉(著)
花の季節はもうとうに過ぎてしまったけれど、新緑のかおりが夕風のそよぎとともにすうっと座敷の中に流れこんで、どこで鳴いているのか雛蛙かわずの鳴く音がもどかしいほどなつかしく聴えてくる。
黒髪 (新字新仮名) / 近松秋江(著)