雛蛙かわず)” の例文
花の季節はもうとうに過ぎてしまったけれど、新緑のかおりが夕風のそよぎとともにすうっと座敷の中に流れこんで、どこで鳴いているのか雛蛙かわずの鳴く音がもどかしいほどなつかしく聴えてくる。
黒髪 (新字新仮名) / 近松秋江(著)