“いけす”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
生簀56.4%
生洲29.1%
来栖3.6%
太好1.8%
魚籠1.8%
池州1.8%
活洲1.8%
生好1.8%
生巣1.8%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
つい今し方まで、生簀いけすのなかで生きていたなまずが、マナイタの上でぶった切られて、小さく刻まれて、その火の上にかけられている。
いやな感じ (新字新仮名) / 高見順(著)
つばからはずれた尖傷さききず柄手つかであけに染めつつ銀五郎、もう受身に受身を重ねてジリジリと生洲いけすふちへ追いつめられる。
鳴門秘帖:01 上方の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
どうしたらあんなにも気障きざに、太好いけすかなく、厭味いやみたらしく生れ付くのでせう
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
「ええ、ほん太好いけすかないばかりです!」
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
しんしんと夕さりくれば城ヶ島の魚籠いけす押し流し汐満ちきたる
雲母集 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
舟漕ぎ寄せ沖の魚籠いけすにざらにあくる伊勢蝦赤し夏の夕ぐれ
雲母集 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
私の心はこの頃また池州いけすえたあしのように小さく揺らぎ出しました。魂は小さな嘆きと、とこしえなるものへの係恋とに伏目がちになっています。(久保謙氏宛 一月二十六日。鞆より)
青春の息の痕 (新字新仮名) / 倉田百三(著)
一寸鮒かあるいは鯉なぞを活洲いけすにいたしましたから、活きたのが食べられます。現今たゞいまでは伊香保に西洋料理も出来ました。
霧陰伊香保湯煙 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
本当に生好いけすかない気障きざな人だ。第一趣味が低いわ。低い所じゃない全然まるでゼロだわ。
いたずら小僧日記 (新字新仮名) / 佐々木邦(著)
船は海老の生巣いけすを浮かせた堤防のかたわらを徐行していたが、やがて大きな波のうねりに衝き当り、こ憎らしい仏蘭西人がするように、その肩をピクンとさせたと思うと