“いけす”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
生簀53.2%
生洲31.9%
来栖4.3%
太好2.1%
池州2.1%
活洲2.1%
生巣2.1%
魚籠2.1%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
濁った生簀いけすの、茶色の蚊帳でまれて寝たが、もう一度、うまれた家の影が見たさに、忍んでここまで来たのだ、と言います。
河伯令嬢 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
歸つてから兄は水汲み、妻は七輪、父親はまた手網を持つて岸近く浮けてある生簀いけすに釣り溜めておいた魚をすくひに泳ぎ出すのです。
樹木とその葉:33 海辺八月 (旧字旧仮名) / 若山牧水(著)
亭の前の崖下がけした生洲いけすになっていて、竹笠たけがさかぶった邦人の客が五六人釣をしている。
河明り (新字新仮名) / 岡本かの子(著)
ぼくらは、とった魚を、石で囲んで、小さな生洲いけすをこしらへて、生き返っても、もうげて行かないやうにして、また石取りをはじめた。
さいかち淵 (新字旧仮名) / 宮沢賢治(著)
佐原来栖いけす
枯草 (新字旧仮名) / 野口雨情(著)
佐原来栖いけす
別後 (新字旧仮名) / 野口雨情(著)
「ええ、ほん太好いけすかないばかりです!」
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
「さうして富山みたやうなあんな奴がまあ紛々然うじやうじやと居て、番狂ばんくるはせを為てあるくのですから、それですから、一日だつて世の中が無事な日と云つちや有りは致しません。どうしたらあんなにも気障きざに、太好いけすかなく、厭味いやみたらしく生れ付くのでせう」
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
私の心はこの頃また池州いけすえたあしのように小さく揺らぎ出しました。
青春の息の痕 (新字新仮名) / 倉田百三(著)
一寸鮒かあるいは鯉なぞを活洲いけすにいたしましたから、活きたのが食べられます。
霧陰伊香保湯煙 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
船は海老の生巣いけすを浮かせた堤防のかたわらを徐行していたが、やがて大きな波のうねりに衝き当り、こ憎らしい仏蘭西人がするように、その肩をピクンとさせたと思うと、堤防で囲まれた狭い視野の中から広い大洋へと乗り出すのであった。
しんしんと夕さりくれば城ヶ島の魚籠いけす押し流し汐満ちきたる
雲母集 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
舟漕ぎ寄せ沖の魚籠いけすにざらにあくる伊勢蝦赤し夏の夕ぐれ
雲母集 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)