“生簀”の読み方と例文
読み方割合
いけす100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
歸つてから兄は水汲み、妻は七輪、父親はまた手網を持つて岸近く浮けてある生簀いけすに釣り溜めておいた魚をすくひに泳ぎ出すのです。
樹木とその葉:33 海辺八月 (旧字旧仮名) / 若山牧水(著)
つい今し方まで、生簀いけすのなかで生きていたなまずが、マナイタの上でぶった切られて、小さく刻まれて、その火の上にかけられている。
いやな感じ (新字新仮名) / 高見順(著)
お節が真者ほんものか替玉か判らねえ以上は、野郎をいくら責めたところで埒は明くめえ。まさか草鞋わらじもはくめえから、当分は生簀いけすに入れて置くのだ。
半七捕物帳:49 大阪屋花鳥 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)