“あげまき”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
総角57.7%
揚巻23.1%
總角7.7%
3.8%
揚卷3.8%
角髻3.8%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「途方もなき玄蕃かな。勝家、今日まで、一度も不覚を取らず、敵に総角あげまきを見せたこともなきに。……ああ、ぜひもなや」
新書太閤記:09 第九分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
源内が先に立って、楽屋口から頭取座の方へ行くと、瀬川菊之丞せがわきくのじょうが、傾城けいせい揚巻あげまき扮装いでたちで、頭取の横に腰を掛けて出を待っている。
平賀源内捕物帳:萩寺の女 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)
總角あげまきの君とか、浮舟などの、やや近代小説にでも出てきさうな面白い性格をもつた人物が出てくるせゐでせうが、——折口さんなんぞにはさういふところが却つて物足りなく思はれるのでせうか
若菜の巻など (旧字旧仮名) / 堀辰雄(著)
泣かゆるに日は照り暑し湯気立ててあげまきを今かまに煮沸す
夢殿 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
西日にはあげまきむきて居るならし後姿うしろぶかき四五の女童めわらは
夢殿 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
をとこらしくおもときあきらめておかねさへ出來できようならおりきはおろか小紫こむらさきでも揚卷あげまきでも別莊べつさうこしらへてかこうたらうござりましよう、うそんなかんがごとめにして機嫌きげんよく御膳ごぜんあがつてくだされ
にごりえ (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
「何をいう。いつまでわし達を角髻あげまきの子供と見おって」
宮本武蔵:06 空の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)