總角あげまき)” の例文
新字:総角
源氏物語の「總角あげまき」の卷で、長患ひのために「かひななどもいとほそうなりて影のやうによわげに」、ふすまのなかにひいなかなんぞの伏せられたやうになつたきり
黒髪山 (旧字旧仮名) / 堀辰雄(著)
總角あげまきの君とか、浮舟などの、やや近代小説にでも出てきさうな面白い性格をもつた人物が出てくるせゐでせうが、——折口さんなんぞにはさういふところが却つて物足りなく思はれるのでせうか
若菜の巻など (旧字旧仮名) / 堀辰雄(著)