“ぴん”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:ピン
語句割合
38.9%
22.2%
16.7%
5.6%
5.6%
峭然5.6%
5.6%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「あばたがえくぼに見える眼だ、あまり当てにならないが、まず本当にして置こう。ところでお栄の腕に賽の目の入墨がないとすると、一体だれの腕に残るぴんの目があるんだ」
「いくらいいものがあっても、おれ背中せなかにあるような、天下てんかぴんはここにもあるまい。」と、おとここころなかでいいながら、ながめていました。
天下一品 (新字新仮名) / 小川未明(著)
それに父の信之は、村方の肝煎きもいりから諸附合、家にゐることとては夜だけなのだ。從つて、癇癪持のお柳が一家の權を握つて、其一ぴんせうが家の中を明るくし又暗くする。
鳥影 (旧字旧仮名) / 石川啄木(著)
「それぢや口づからも何だから、紙片かみきれに返事を書いて、ぴんでお前のせなにとめておくとしませう。」
作家は机の上の紙片かみきれを取つて何か書いた。そして、態々わざ/\それをぴんでもつて娘のせなに縫ひとめた。
濱夕といふのところへ、三日にあげず通ひ詰めて、早手廻しの夫婦約束までしたといふことや、利八は相變らずすつからぴんですが、何時か大金が轉がり込むやうなことを言つてゐたが
風「それは覚えてゐるとも。あれの峭然ぴん外眥めじりあがつた所が目標めじるしさ」
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
一文なしのすかンぴんの男みたいなんにやる訳に行かん、子供生れたら何処いなとやってしまうというて、お父さんかんかんになって怒ってるいうのんですが、そんな無茶な話ありますやろか。
(新字新仮名) / 谷崎潤一郎(著)