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北風
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きたかぜ
ふりがな文庫
“
北風
(
きたかぜ
)” の例文
「おじさんのたこ、一
番
(
ばん
)
だこになれる?」と、
北風
(
きたかぜ
)
に
吹
(
ふ
)
かれながら、あくまで
青
(
あお
)
く
晴
(
は
)
れわたった
空
(
そら
)
を
見上
(
みあ
)
げて、
賢二
(
けんじ
)
がいいました。
北風にたこは上がる
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
これにはまったくへいこうしたね。ぼくは身をきるような
北風
(
きたかぜ
)
が、雪といっしょに吹きつけてくる道を、あてどもなくさまよいつづけたんだ
透明人間
(新字新仮名)
/
ハーバート・ジョージ・ウェルズ
(著)
冬
(
ふゆ
)
は
何事
(
なにごと
)
もなく
北風
(
きたかぜ
)
を
寒
(
さむ
)
い
國
(
くに
)
へ
吹
(
ふ
)
き
遣
(
や
)
つた。
山
(
やま
)
の
上
(
うへ
)
を
明
(
あき
)
らかにした
斑
(
まだら
)
な
雪
(
ゆき
)
が
次第
(
しだい
)
に
落
(
お
)
ちて、
後
(
あと
)
から
青
(
あを
)
い
色
(
いろ
)
が
一度
(
いちど
)
に
芽
(
め
)
を
吹
(
ふ
)
いた。
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
「ぼくは
北風
(
きたかぜ
)
じゃないと
思
(
おも
)
うんだよ。
北風
(
きたかぜ
)
はしんせつじゃないんだよ。ぼくはきっとからすさんだろうと
思
(
おも
)
うね。」
いちょうの実
(新字新仮名)
/
宮沢賢治
(著)
更
(
さら
)
に
積
(
つも
)
りつゝある
大粒
(
おほつぶ
)
な
雪
(
ゆき
)
が
北
(
きた
)
から
斜
(
なゝめ
)
に
空間
(
くうかん
)
を
掻亂
(
かきみだ
)
して
飛
(
と
)
んで
居
(
ゐ
)
る。おつぎは
少時
(
しばし
)
立
(
た
)
ち
悚
(
すく
)
んだ。
大粒
(
おほつぶ
)
な
雪
(
ゆき
)
を
投
(
な
)
げつゝ
吹
(
ふ
)
き
落
(
お
)
ちる
北風
(
きたかぜ
)
がごつと
寒
(
さむ
)
さを
煽
(
あふ
)
つた。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
▼ もっと見る
まアまア
何
(
なに
)
しろ
斯
(
こ
)
う
歇
(
や
)
みなしに雪が
降
(
ふ
)
つては
為方
(
しかた
)
がない、
此家
(
こ
)
の
檐下
(
のきした
)
を
拝借
(
はいしやく
)
しようか……エー
最
(
も
)
う日が
暮
(
く
)
れたからな、
尚
(
な
)
ほ
一倍
(
いちばい
)
北風
(
きたかぜ
)
が身に
染
(
し
)
むやうだ、
坊
(
ばう
)
は寒くはないか。
大仏餅。袴着の祝。新まへの盲目乞食
(新字旧仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
ゴト/\と
床
(
ゆか
)
を
蹶
(
け
)
る
音
(
おと
)
、そして
折
(
を
)
り/\
冬
(
ふゆ
)
の
街
(
ちまた
)
を
吹
(
ふ
)
き
荒
(
あら
)
す
北風
(
きたかぜ
)
の
窓
(
まど
)
ガラスを
掠
(
かす
)
める
響
(
ひゞき
)
である。
日の出
(旧字旧仮名)
/
国木田独歩
(著)
たまたま
北風
(
きたかぜ
)
に
煽
(
あふ
)
られれば一度に褐色の葉裏を見せる。さうして男らしい笑ひ声を挙げる。
わが散文詩
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
冬
(
ふゆ
)
のことですから、
北風
(
きたかぜ
)
がつよく、くる
日
(
ひ
)
もくる
日
(
ひ
)
も、あらしにおそわれました。
福沢諭吉:ペンは剣よりも強し
(新字新仮名)
/
高山毅
(著)
園生
(
そのふ
)
に
植
(
うゑ
)
てもかくれなきもの
中村
(
なかむら
)
のお
嬢
(
ぢやう
)
さんとあらぬ
人
(
ひと
)
にまでうはさゝるゝ
美人
(
びじん
)
もうるさきものぞかしさても
習慣
(
しふくわん
)
こそは
可笑
(
をか
)
しけれ
北風
(
きたかぜ
)
の
空
(
そら
)
にいかのぼりうならせて
電信
(
でんしん
)
の
柱
(
はしら
)
邪魔
(
じやま
)
くさかりし
昔
(
むか
)
しは
我
(
われ
)
も
昔
(
むかし
)
と
思
(
おも
)
へど
良之助
(
りやうのすけ
)
お
千代
(
ちよ
)
に
向
(
むか
)
ふときは
闇桜
(新字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
厳寒
(
げんかん
)
と
北風
(
きたかぜ
)
とに
曝
(
さら
)
されて
晶子詩篇全集
(新字旧仮名)
/
与謝野晶子
(著)
北風
(
きたかぜ
)
通
(
かよ
)
ふ
鳥屋
(
とや
)
のひま
孔雀船
(旧字旧仮名)
/
伊良子清白
(著)
北風
(
きたかぜ
)
に消えてゆく。
牧羊神
(旧字旧仮名)
/
上田敏
(著)
北風
(
きたかぜ
)
葉をふるへ
春鳥集
(旧字旧仮名)
/
蒲原有明
(著)
それで、
北風
(
きたかぜ
)
は、
木
(
き
)
の
枝
(
えだ
)
をさげすむように
笑
(
わら
)
ったのでした。そして、
北風
(
きたかぜ
)
は、うぐいすのいったことを、
木
(
き
)
の
枝
(
えだ
)
に
語
(
かた
)
ったのです。
風と木 からすときつね
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
おつぎは一
杯
(
ぱい
)
を
汲
(
く
)
んでひよつと
顧
(
ふりかへ
)
つた
時
(
とき
)
後
(
うしろ
)
の
竹
(
たけ
)
の
林
(
はやし
)
が
強
(
つよ
)
い
北風
(
きたかぜ
)
に
首筋
(
くびすぢ
)
を
壓
(
お
)
しつけては
雪
(
ゆき
)
を
攫
(
つか
)
んでぱあつと
投
(
な
)
げつけられながら
力
(
ちから
)
の
限
(
かぎり
)
は
爭
(
あらそ
)
はうとして
苦悶
(
もが
)
いて
居
(
ゐ
)
るのを
見
(
み
)
た。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
「ぼくもなるよ。きっとここから
落
(
お
)
ちればすぐ
北風
(
きたかぜ
)
が
空
(
そら
)
へつれてってくれるだろうね。」
いちょうの実
(新字新仮名)
/
宮沢賢治
(著)
そしてそこへ
出
(
で
)
ると、そりの
跡
(
あと
)
も
風
(
かぜ
)
にかき
消
(
け
)
されて、あるかなしかにしか
見
(
み
)
えなく、
寒
(
さむ
)
い
北風
(
きたかぜ
)
が
顔
(
かお
)
や
手
(
て
)
や
足
(
あし
)
を
吹
(
ふ
)
いたのでした。
雪の国と太郎
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
彼
(
かれ
)
は
幾度
(
いくたび
)
投
(
な
)
げても
徒勞
(
むだ
)
であつた。
身
(
み
)
を
切
(
き
)
るやうな
北風
(
きたかぜ
)
が
田圃
(
たんぼ
)
を
渡
(
わた
)
つて、それを
隔
(
へだ
)
てようとする
後
(
うしろ
)
の
林
(
はやし
)
をごうつと
壓
(
おさ
)
へては
吹
(
ふ
)
き
落
(
お
)
ちて、
彼
(
かれ
)
の
手
(
て
)
の
運動
(
うんどう
)
を
全
(
まつた
)
く
鈍
(
にぶ
)
くして
畢
(
しま
)
つた。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
北風
(
きたかぜ
)
がわらって
いちょうの実
(新字新仮名)
/
宮沢賢治
(著)
と、
乙
(
おつ
)
がいいました。みんな、おそれを
抱
(
いだ
)
いて
海
(
うみ
)
の
方
(
ほう
)
をながめました。そして
声
(
こえ
)
をあげて
村
(
むら
)
の
方
(
ほう
)
へ
逃
(
に
)
げ
帰
(
かえ
)
りました。
寒
(
さむ
)
い
北風
(
きたかぜ
)
が
吹
(
ふ
)
いている。
雪の国と太郎
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
流
(
なが
)
れの
辺
(
ほと
)
りに、三
本
(
ぼん
)
のぶなの
木
(
き
)
が
立
(
た
)
っていました。
冬
(
ふゆ
)
の
間
(
あいだ
)
、
枝
(
えだ
)
についた
枯
(
か
)
れ
葉
(
は
)
を
北風
(
きたかぜ
)
にさらさらと
鳴
(
な
)
らしつづけていました。
縛られたあひる
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
冬
(
ふゆ
)
へかけての
旅
(
たび
)
は、
烈
(
はげ
)
しい
北風
(
きたかぜ
)
に
抗
(
こう
)
して
進
(
すす
)
まなければならなかった。
年
(
とし
)
とったがんは、みんなを
引
(
ひ
)
き
連
(
つ
)
れているという
責任
(
せきにん
)
を
感
(
かん
)
じていました。
がん
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
ああまた、
長
(
なが
)
い、
物憂
(
ものう
)
い
冬
(
ふゆ
)
の
間
(
あいだ
)
、この
年
(
とし
)
とった
木
(
き
)
と、
北風
(
きたかぜ
)
と、
雪
(
ゆき
)
との
戦
(
たたか
)
いがはじまるのであります。そして、かしの
木
(
き
)
は、ついに
孤独
(
こどく
)
でした。
大きなかしの木
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
そのときは、
雪
(
ゆき
)
が
盛
(
さか
)
んに
降
(
ふ
)
っていました。
北風
(
きたかぜ
)
がヒューヒューと
鳴
(
な
)
って、
町
(
まち
)
の
中
(
なか
)
は、
晩方
(
ばんがた
)
のように、うす
暗
(
くら
)
かったのです。
角笛吹く子
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
「
北風
(
きたかぜ
)
さん、
私
(
わたし
)
は、
我慢
(
がまん
)
をします。どうぞ、もっともっと
強
(
つよ
)
く
吹
(
ふ
)
いて、
雪
(
ゆき
)
を
盛
(
さか
)
んに
降
(
ふ
)
らしてください。」といいました。
風と木 からすときつね
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
雪
(
ゆき
)
まじりの
北風
(
きたかぜ
)
の
吹
(
ふ
)
きつける
窓
(
まど
)
の
下
(
した
)
で、
弟
(
おとうと
)
は
父親
(
ちちおや
)
のそばでわらじを
造
(
つく
)
ったり、なわをなったりしているであろう。
下
(
した
)
を
向
(
む
)
いて、だまっている
父親
(
ちちおや
)
は
波荒くとも
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
もし、もし、
北風
(
きたかぜ
)
さん、そう
私
(
わたし
)
をいじめるものではありません。
私
(
わたし
)
は、いま、
春
(
はる
)
になる
前
(
まえ
)
の
用意
(
ようい
)
をしているのです。
風と木 からすときつね
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
雲
(
くも
)
の
切
(
き
)
れめから、すごい
星
(
ほし
)
の
光
(
ひかり
)
が、きらきらと
輝
(
かがや
)
いている。
真
(
ま
)
っ
白
(
しろ
)
に
霜
(
しも
)
は、
電信柱
(
でんしんばしら
)
に、
屋根
(
やね
)
の
上
(
うえ
)
に
降
(
ふ
)
っている。
寒
(
さむ
)
い
北風
(
きたかぜ
)
が、あのように
音
(
おと
)
をたててゆく。
少女がこなかったら
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
いままで
輝
(
かがや
)
かしかった
山
(
やま
)
も、
野原
(
のはら
)
も、もはや、
冬枯
(
ふゆが
)
れてしまいました。そして、
哀
(
あわ
)
れな、
枝
(
えだ
)
に
止
(
と
)
まったはとの
羽
(
はね
)
にはなお
寒
(
さむ
)
い
北風
(
きたかぜ
)
が
吹
(
ふ
)
いているのであります。
兄弟のやまばと
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
勇
(
いさむ
)
ちゃんは、ハーモニカを
唇
(
くちびる
)
にあてて、
姉
(
ねえ
)
さんの
好
(
す
)
きだった
曲
(
きょく
)
を、
北風
(
きたかぜ
)
に
向
(
む
)
かって
鳴
(
な
)
らしていたのです。
青い星の国へ
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
爺
(
じい
)
の
歩
(
ある
)
きながら
弾
(
ひ
)
く
胡弓
(
こきゅう
)
の
音
(
ね
)
は、
寒
(
さむ
)
い
北風
(
きたかぜ
)
に
送
(
おく
)
られて、だんだんと
遠
(
とお
)
くに
消
(
き
)
えてゆくのでありました。
黒い旗物語
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
三
本
(
ぼん
)
の
木
(
き
)
は、その
夜
(
よ
)
、
北風
(
きたかぜ
)
に
声
(
こえ
)
を
合
(
あ
)
わせて、いつになく
悲
(
かな
)
しい
唄
(
うた
)
をうたったのであります。
縛られたあひる
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
それは、なんという
情
(
なさ
)
けない、また
悲
(
かな
)
しいことだったでしょう。
日
(
ひ
)
が
沈
(
しず
)
んでから、その
日
(
ひ
)
も
募
(
つの
)
り
出
(
だ
)
した、
北風
(
きたかぜ
)
に、
木
(
き
)
は、
昨日
(
きのう
)
にもまして
悲
(
かな
)
しい
声
(
こえ
)
で
唄
(
うた
)
をうたったのであります。
縛られたあひる
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
あちらの
庭
(
にわ
)
に
咲
(
さ
)
いた、さるすべりの
花
(
はな
)
も、一
時
(
じ
)
は、
紅
(
あか
)
くきれいだったが、その
盛
(
さか
)
りをすぎてしまいました。
夕日
(
ゆうひ
)
が、
西空
(
にしぞら
)
にしずむと、
北風
(
きたかぜ
)
の
冷
(
つめ
)
たさを
感
(
かん
)
じるようになりました。
さか立ち小僧さん
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
冬
(
ふゆ
)
の
晩
(
ばん
)
には、
寒
(
さむ
)
い、
身
(
み
)
を
刺
(
さ
)
すような
北風
(
きたかぜ
)
が、
用捨
(
ようしゃ
)
なく、
屋根
(
やね
)
の
上
(
うえ
)
を
吹
(
ふ
)
きまくりました。
どこかに生きながら
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
その
晩
(
ばん
)
は、かしの
木
(
き
)
は、まんじりとも
眠
(
ねむ
)
りませんでした。
鳥
(
とり
)
たちの
身
(
み
)
の
上
(
うえ
)
を
気遣
(
きづか
)
ったからであります。それに、
寒
(
さむ
)
い
北風
(
きたかぜ
)
が
吹
(
ふ
)
いて、かしの
木
(
き
)
に
向
(
む
)
かって
戦
(
たたか
)
いを
挑
(
いど
)
んだからでありました。
大きなかしの木
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
北風
(
きたかぜ
)
の
吹
(
ふ
)
くたびにかさこそと、まどの
外
(
そと
)
では
木
(
こ
)
の
葉
(
は
)
のとぶけはいがしました。
ペスときょうだい
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
こう、お
母
(
かあ
)
さんがおっしゃると、お
姉
(
ねえ
)
さんも、
自分
(
じぶん
)
がして、はじめてわかったので、ちょっとしたことできよをしかったことを、ほんとにわるかったと
思
(
おも
)
いました。
外
(
そと
)
には、
北風
(
きたかぜ
)
が
吹
(
ふ
)
いています。
北風にたこは上がる
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
「ああ、
北風
(
きたかぜ
)
か、あすもお
天気
(
てんき
)
だな。」と、ひとりごとをしました。
風七題
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
ゴウ、ゴウと、
音
(
おと
)
をたて
北風
(
きたかぜ
)
が
募
(
つの
)
りはじめました。
夜の進軍らっぱ
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
その
夜
(
よる
)
であった。すさまじい
北風
(
きたかぜ
)
が
吹
(
ふ
)
き
募
(
つの
)
った。
僕はこれからだ
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
北
常用漢字
小2
部首:⼔
5画
風
常用漢字
小2
部首:⾵
9画
“北風”で始まる語句
北風戦
北風雲