“習慣”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ならわし20.5%
ならはし17.3%
しゅうかん14.2%
しふくわん11.8%
しきたり10.2%
くせ5.5%
ならい5.5%
しゆうかん3.9%
ならひ3.9%
しうくわん1.6%
カストム0.8%
しぐせ0.8%
しふかん0.8%
つね0.8%
ならわ0.8%
コンベンション0.8%
コンベンシヨン0.8%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
けれども、不思議な事には決して人にはあたらぬもので、人もなく物も無く、ツマリ当り障りのない場所を択んで落ちるのが習慣ならわしだという。
池袋の怪 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
その後ELエルと呼ばれにき、是亦うべなり、そは人の習慣ならはしは、さながら枝の上なる葉の、彼散りて此生ずるに似たればなり 一三六—一三八
神曲:03 天堂 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)
ふるくからの習慣しゅうかんをまもって、平和にらしている村の人たちは、この男のやることが気まぐれで、ひどく変わっているように思えた。
さうして東隣ひがしどなりからりてござが五六まいかれた。それから土地とち習慣しふくわん勘次かんじきよめてやつたおしな死體したいは一さい近所きんじよまかせた。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
明治八年は私が二十三で年季が明けて、その明年私の二十四の時、その頃神仏混淆こんこうであった従来からの習慣しきたりが区別されることになった。
主家しゅかの時間だからと思わずに、若い時にせっせと働く習慣くせをつけなければ、一生まめに身体を動かすことのできない人になります。
女中訓 (新字新仮名) / 羽仁もと子(著)
「チェ、残念!」と人影は、舌打つ音を響かせたが、「吾を盗人と云わば云え! 切取り強盗は戦国の習慣ならい! われに恥ずるところ少しもなし!」
蔦葛木曽棧 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
ちょっとたゞけでは、わかつたようでわからぬうたです。おなじようなかさなつてゐると、自然しぜん片一方かたいつぽうほうは、一部分いちぶぶんりやくする習慣しゆうかんがあります。
歌の話 (旧字旧仮名) / 折口信夫(著)
また汝のために憂へず、されど告げよ、汝何ぞこゝに坐するや、導者を待つか、はたたゞ汝のりし習慣ならひに歸れるか。 —一二六
神曲:02 浄火 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)
いま習慣しうくわんなんともないやうになつてしまう』とつて芋蟲いもむしは、くち煙管きせるくわへてふたゝはじめました。
愛ちやんの夢物語 (旧字旧仮名) / ルイス・キャロル(著)
即ち僕の願はどうにかしてこの霜をはたき落さんことであります。どうにかしてこの古び果てた習慣カストムの圧力からがれて、驚異の念を以てこの宇宙に俯仰介立ふぎょうかいりつしたいのです。
牛肉と馬鈴薯 (新字新仮名) / 国木田独歩(著)
斯う姓名を明かさんければならん、己の名前は兎も角も御主人の名をけがす事になっちゃア誠に済まん訳じゃアないか、手前は長く奉公しても山出しの習慣しぐせけん男だ、誠に困ったもんだの
菊模様皿山奇談 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
大食の習慣しふかん今日にいたりても未だ全くきうふくせざるなり、食事おはればれいにより鹽原巡査の落語らくごあり、衆拍手して之をく、為めにらうなぐさめて横臥わうぐわすれば一天すみの如く、雨滴うてき点々てん/\木葉を乱打らんだし来る
利根水源探検紀行 (新字旧仮名) / 渡辺千吉郎(著)
嫉妬深い獣の習慣つねとして私と戯れている小猿達を見ると、彼は猛烈に岡焼きして気味の悪い声で吠え立てて威嚇おどかそうとするのであった。
沙漠の古都 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
蒲団ふとんも何もない、赤い半切れの毛布を持っていて、それを頭にすっぽり乗っけると、「八」をいて寝るのが習慣ならわしであった。
戦争雑記 (新字新仮名) / 徳永直(著)
だが奴が級友の間でも色彩の使ひ方が上手でね、活きた色彩を出すんだ。何色彩なにいろを使つても習慣コンベンションを破つてるから新しいんだよ。
鳥影 (旧字旧仮名) / 石川啄木(著)
だが奴が級友なかまの間でも色彩いろの使ひ方が上手でね、活きた色彩を出すんだ。何色彩なにいろを使つても習慣コンベンシヨンを破つてるから新しいんだよ。
鳥影 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)