池袋の怪いけぶくろのかい
安政の大地震の翌る年の事で、麻布の某藩邸に一種の不思議が起った。即ち麻布六本木に西国某藩の上屋敷があって、ここに先殿のお部屋様が隠居所として住って居られたが、幾年来別に変った事もなく、怪しい事もなく、邸内無事に暮していた。然るにその年の夏の …
作品に特徴的な語句
いず かの 所為しわざ 繁茂おいしげ こぼ 迸出ほとばし さす 四個よつ 只管いたずら あき かぎり 何処いずく 突然だしぬけ あた たたり 手懸てがかり かわず わか 怪異あやしみ 蚊帳かちょう あて 空砲からづつ 一先ひとまず 三個みつ 伝説いいつたえ 何方どっち おび いと 小歇おや きも 鮮血なまち 穿索せんさく したが あまね 霎時しばらく ひびき あく 習慣ならわし 談話はなし 一個ひとつ かしら やしき さっ しる 詮議せんぎ 詰合つめあい はら 侍女こしもと 先殿せんとの 効目ききめ 半晌はんとき 宿直とのい 居列いなら 居堪いたたま きっ たちま 恐嚇おどし さて 種々いろいろ いとま かつ はて えん さら しか きつね たぬき 着様つけよう はた