“物憂”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ものう97.1%
ものうさ1.4%
ものうれ1.4%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
あらわに拒絶するのもかえって人を怪しがらせる結果になるかもしれぬと思い、物憂ものうく思いながら少しいざって出て話すことにした。
源氏物語:51 宿り木 (新字新仮名) / 紫式部(著)
この時焚火の火の光の輪から遠く離れて、月光ばかりがわずかに明るい林の奥の方から、大蔵おおくらやつ右衛門が姿をあらわし、物憂ものうさそうに歩み寄って来た。
あさひの鎧 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
それのみならず病気であることを知らなかったので、宮内の血色の良くない顔と、物憂ものうれわしげな眼つきとを見て、あざけり笑いが顔にこみあげて出てきた。
討たせてやらぬ敵討 (新字新仮名) / 長谷川伸(著)