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水晶
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すゐしやう
ふりがな文庫
“
水晶
(
すゐしやう
)” の例文
私
(
わたし
)
の
居
(
ゐ
)
た、
草
(
くさ
)
にも、しつとりと
其
(
そ
)
の
靄
(
もや
)
が
這
(
は
)
ふやうでしたが、
袖
(
そで
)
には
掛
(
かゝ
)
らず、
肩
(
かた
)
にも
卷
(
ま
)
かず、
目
(
め
)
なんぞは
水晶
(
すゐしやう
)
を
透
(
とほ
)
して
見
(
み
)
るやうに
透明
(
とうめい
)
で。
人魚の祠
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
その
岩
(
いは
)
が
父
(
とう
)
さんに、
彼處
(
あそこ
)
を
御覽
(
がらん
)
、こゝを
御覽
(
ごらん
)
、と
言
(
い
)
ひまして、
半分
(
はんぶん
)
土
(
つち
)
のついた
水晶
(
すゐしやう
)
がそこいらに
散
(
ち
)
らばつて
居
(
ゐ
)
るのを
指
(
さ
)
して
見
(
み
)
せました。
ふるさと
(旧字旧仮名)
/
島崎藤村
(著)
何
(
なん
)
といふ
靜
(
しづ
)
かさだらう!
絶
(
た
)
え
間
(
ま
)
もなく
庇
(
ひさし
)
から
露
(
つゆ
)
が
散
(
ち
)
る。
水晶
(
すゐしやう
)
が
碎
(
くだ
)
けて
落
(
お
)
ちるやうに、
否
(
いや
)
、
光
(
ひかり
)
そのものが
散
(
ち
)
つ
來
(
く
)
るやうに……。
日の光を浴びて
(旧字旧仮名)
/
水野仙子
(著)
提
(
さげ
)
半
合羽
(
かつぱ
)
の穴より
鮫鞘
(
さめざや
)
の大脇差を顯はし
水晶
(
すゐしやう
)
の
長總
(
ながふさ
)
の
珠數
(
じゆず
)
を首に懸し一
個
(
こ
)
の男
來懸
(
きかゝ
)
りしが此
容子
(
ようす
)
を見るより物を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
堺
(
さかひ
)
の商人はその聖天樣の額の寳珠を、
水晶
(
すゐしやう
)
か何んかと思つて、五十兩か三十兩に値踏みしたことでせう。
銭形平次捕物控:330 江戸の夜光石
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
▼ もっと見る
垂
(
たれ
)
たる
形状
(
かたち
)
は
蝋燭
(
らふそく
)
のながれたるやうなれど、
里地
(
さとち
)
のつらゝとたがひて
屈曲
(
くつきよく
)
種々
(
しゆ/″\
)
のかたちをなして
水晶
(
すゐしやう
)
にて
工
(
たくみ
)
に作りなしたるがごとく、
玲瓏
(
れいろう
)
として
透徹
(
すきとをれ
)
るが
暾
(
あさひ
)
の
暉
(
かゞやき
)
たるはものに
比
(
たぐ
)
ふべきなしと
北越雪譜:03 北越雪譜初編
(新字旧仮名)
/
鈴木牧之
、
山東京山
(著)
その
水晶
(
すゐしやう
)
の
笛
(
ふえ
)
のやうな
声
(
こゑ
)
に、
嘉十
(
かじふ
)
は
目
(
め
)
をつぶつてふるえあがりました。
鹿踊りのはじまり
(新字旧仮名)
/
宮沢賢治
(著)
水晶
(
すゐしやう
)
の玉をよろこびもてあそぶ
一握の砂
(新字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
項
(
うなじ
)
を
立
(
た
)
てた
苫
(
とま
)
も
舷
(
ふなばた
)
も
白銀
(
しろがね
)
に、
珊瑚
(
さんご
)
の
袖
(
そで
)
の
搖
(
ゆ
)
るゝ
時
(
とき
)
、
船
(
ふね
)
はたゞ
雪
(
ゆき
)
を
被
(
かつ
)
いだ
翡翠
(
ひすゐ
)
となつて、
白
(
しろ
)
い
湖
(
みづうみ
)
の
上
(
うへ
)
を
飛
(
と
)
ぶであらう。
氷柱
(
つらゝ
)
の
蘆
(
あし
)
も
水晶
(
すゐしやう
)
に——
城崎を憶ふ
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
父
(
とう
)
さんはそこいらを
探
(
さが
)
し
廻
(
まは
)
りまして、
眼
(
め
)
についた
水晶
(
すゐしやう
)
の
中
(
なか
)
でも
一番
(
いちばん
)
光
(
ひか
)
つたのを
土産
(
みやげ
)
に
持
(
も
)
つて
歸
(
かへ
)
りました。
ふるさと
(旧字旧仮名)
/
島崎藤村
(著)
見付村役人に屆けなどする中一人の
旅僧
(
たびそう
)
鼠
(
ねずみ
)
の
衣
(
ころも
)
に
麻
(
あさ
)
の
袈裟
(
けさ
)
を身に
纒
(
まと
)
ひ
水晶
(
すゐしやう
)
の
珠數
(
ずず
)
を
片手
(
かたて
)
に
持
(
もち
)
藜
(
あかざ
)
の
杖
(
つゑ
)
を突て通りかゝりけるが此捨子を見て
杖
(
つゑ
)
を止め
頓
(
やが
)
て立寄りつゝ彼
小兒
(
せうに
)
の
袖
(
そで
)
を
廣
(
ひろ
)
げ
腰
(
こし
)
なる矢立を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
水晶
(
すゐしやう
)
をもて
𥴩子
(
かうし
)
をつくりたるやう也。
北越雪譜:03 北越雪譜初編
(新字旧仮名)
/
鈴木牧之
、
山東京山
(著)
瞳
(
ひとみ
)
も
据
(
すわ
)
らず、
血
(
ち
)
の
褪
(
あ
)
せた
男
(
をとこ
)
の
顏
(
かほ
)
を、
水晶
(
すゐしやう
)
の
溶
(
と
)
けたる
如
(
ごと
)
き
瞳
(
ひとみ
)
に
艶
(
つや
)
を
籠
(
こ
)
めて
凝
(
ぢつ
)
と
視
(
み
)
ると、
忘
(
わす
)
れた
状
(
さま
)
に
下
(
した
)
まぶち、
然
(
さ
)
り
氣
(
げ
)
なく
密
(
そ
)
と
當
(
あ
)
てた、
手巾
(
ハンケチ
)
に
露
(
つゆ
)
が
掛
(
かゝ
)
かつた。
艶書
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
ある
日
(
ひ
)
、
父
(
とう
)
さんは
人
(
ひと
)
に
連
(
つ
)
れられて
梵天山
(
ぼんてんやま
)
といふ
方
(
はう
)
へ
行
(
い
)
きました。
赤
(
あか
)
い
躑躅
(
つゝじ
)
の
花
(
はな
)
なぞの
咲
(
さ
)
いて
居
(
ゐ
)
る
山路
(
やまみち
)
を
通
(
とほ
)
りまして、その
梵天山
(
ぼんてんやま
)
へ
行
(
い
)
つて
見
(
み
)
ますと、そこは
水晶
(
すゐしやう
)
の
出
(
で
)
る
山
(
やま
)
でした。
ふるさと
(旧字旧仮名)
/
島崎藤村
(著)
着
(
ちやく
)
し
本繩
(
ほんなは
)
に掛り
襟
(
えり
)
には
水晶
(
すゐしやう
)
の
珠數
(
ずず
)
を掛け馬に
騎
(
の
)
りて口に
法華經
(
ほけきやう
)
普門品
(
ふもんぼん
)
を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
日当
(
ひあたり
)
は
好
(
いゝ
)
んですけれど、六
畳
(
でふ
)
のね、
水晶
(
すゐしやう
)
のやうなお
部屋
(
へや
)
に、
羽二重
(
はぶたへ
)
の
小掻巻
(
こかいまき
)
を
掛
(
か
)
けて、
消
(
き
)
えさうにお
寝
(
よ
)
つてゝ、お
色
(
いろ
)
なんぞ、
雪
(
ゆき
)
とも、
玉
(
たま
)
とも、そりや
透通
(
すきとほ
)
るやうですよ。
続銀鼎
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
外面
(
おもて
)
の、
印度洋
(
インドやう
)
に
向
(
む
)
いた
方
(
はう
)
の、
大理石
(
だいりせき
)
の
𢌞
(
まは
)
り
縁
(
えん
)
には、
軒
(
のき
)
から
掛
(
か
)
けて、
床
(
ゆか
)
へ
敷
(
し
)
く……
水晶
(
すゐしやう
)
の
簾
(
すだれ
)
に、
星
(
ほし
)
の
數々
(
かず/\
)
鏤
(
ちりば
)
めたやうな、ぎやまんの
燈籠
(
とうろう
)
が、十五、
晃々
(
きら/\
)
點
(
つ
)
いて
並
(
なら
)
んで
居
(
ゐ
)
ます。
印度更紗
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
……
瞳
(
ひとみ
)
は
水晶
(
すゐしやう
)
を
張
(
は
)
つたやうで、
薄煙
(
うすけむり
)
の
室
(
しつ
)
を
透
(
とほ
)
して
透通
(
すきとほ
)
るばかり、
月
(
つき
)
も
射添
(
さしそ
)
ふ、と
思
(
おも
)
ふと、
紫
(
むらさき
)
も、
萌黄
(
もえぎ
)
も、
袖
(
そで
)
の
色
(
いろ
)
が
𤏋
(
ぱつ
)
と
冴
(
さ
)
えて、
姿
(
すがた
)
の
其處此處
(
そここゝ
)
、
燃立
(
もえた
)
つ
緋
(
ひ
)
は、
炎
(
ほのほ
)
の
亂
(
みだ
)
るゝやうであつた。
魔法罎
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
其
(
そ
)
の
宗室
(
そうしつ
)
を
會
(
くわい
)
して、
長夜
(
ちやうや
)
の
宴
(
えん
)
を
張
(
は
)
るに
當
(
あた
)
りては、
金瓶
(
きんべい
)
、
銀榼
(
ぎんかふ
)
百餘
(
ひやくよ
)
を
陳
(
つら
)
ね、
瑪瑙
(
めなう
)
の
酒盞
(
しゆさん
)
、
水晶
(
すゐしやう
)
の
鉢
(
はち
)
、
瑠璃
(
るり
)
の
椀
(
わん
)
、
琥珀
(
こはく
)
の
皿
(
さら
)
、いづれも
工
(
こう
)
の
奇
(
き
)
なる
中國
(
ちうごく
)
未
(
いま
)
だ
嘗
(
かつ
)
てこれあらず、
皆
(
みな
)
西域
(
せいゐき
)
より
齎
(
もたら
)
す
處
(
ところ
)
。
唐模様
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
唄
(
うた
)
の
床柱
(
とこばしら
)
ではないが、
別莊
(
べつさう
)
の
庭
(
には
)
は、
垣根
(
かきね
)
つゞきに
南天
(
なんてん
)
の
林
(
はやし
)
と
云
(
い
)
ひたいくらゐ、
一面
(
いちめん
)
輝
(
かゞや
)
くが
如
(
ごと
)
き
紅顆
(
こうくわ
)
を
燭
(
とも
)
して、
水晶
(
すゐしやう
)
の
火
(
ひ
)
のやうださうで、
奧
(
おく
)
の
濡縁
(
ぬれえん
)
を
先
(
さき
)
に
古池
(
ふるいけ
)
が
一
(
ひと
)
つ、
中
(
なか
)
に
平
(
たひら
)
な
苔錆
(
こけさ
)
びた
石
(
いし
)
がある。
鳥影
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
凍
(
い
)
てて
水晶
(
すゐしやう
)
の
圓
(
まろ
)
き
柱
(
はしら
)
と
成
(
な
)
らう。……
魔法罎
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
“水晶”の意味
《名詞》
水晶(すいしょう)
ほぼ六角柱状で無色透明の石英の結晶。成分は無水珪素。
(出典:Wiktionary)
“水晶(
石英
)”の解説
石英(せきえい、de: Quarz、en: quartz、クォーツ、クオーツ)は、二酸化ケイ素 (SiO2) が結晶してできた鉱物。六角柱状のきれいな自形結晶をなすことが多い。中でも特に無色透明なものを水晶(すいしょう、独: Bergkristall、英: rock crystal、ロッククリスタル)と呼び、古くはと呼ばれて珍重された。
(出典:Wikipedia)
水
常用漢字
小1
部首:⽔
4画
晶
常用漢字
中学
部首:⽇
12画
“水晶”で始まる語句
水晶掘
水晶宮
水晶細工
水晶判断
水晶体
水晶花
水晶簾
水晶玉
水晶片
水晶板