“透明”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
とうめい69.6%
すきとお21.7%
すきとほ4.3%
たうめい4.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
灰色にしてややつめたく、透明とうめいなるところの気分である。さればまことに豚の心もちをわかるには、豚になって見るよりいたし方ない。
フランドン農学校の豚 (新字新仮名) / 宮沢賢治(著)
それは、色のない透明すきとおったものが光っているようでいて、そのくせどうも形体かたち明瞭はっきりとしていない、まるで気体のようなものでした。
黒死館殺人事件 (新字新仮名) / 小栗虫太郎(著)
森閑しんかんとした浴室ゆどの長方形ちやうはうけい浴槽ゆぶね透明すきとほつてたまのやうな温泉いでゆ、これを午後ごゝ時頃じごろ獨占どくせんしてると、くだらない實感じつかんからも、ゆめのやうな妄想まうざうからも脱却だつきやくしてしまふ。
都の友へ、B生より (旧字旧仮名) / 国木田独歩(著)
くして翌朝よくあさ起出おきいでたときには、のう爽快さうくわいなることぬぐへるかゞみごとく、みがけるたまごとく、腦漿のうしやう透明たうめいであるかのやうかんじるので、きはめて愉快ゆくわい其日そのひ業務げふむれるのである。