“纒”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
まと79.6%
まとま13.9%
まつ1.6%
まとまり1.2%
から0.8%
まつわ0.8%
まとい0.8%
まとひ0.8%
0.4%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「僕もこれは読んでいないが、いったい、あアいう連中の書いてる物はいずれも小器用にはまとまってるが、少しも背景バックや深みがない」
猫八 (新字新仮名) / 岩野泡鳴(著)
「へエ、百姓ぢやなし、商人ぢや無し、まとまつた仕事はありません、精々使ひはしりと小用位のもので、あんまり呑氣で勿體ないですよ」
彼らは私の読んでいる本へまつわりついて、私のはぐる頁のためにいつも身体を挾み込まれた。それほど彼らは逃げ足が遅い。
冬の蠅 (新字新仮名) / 梶井基次郎(著)
「大体の方針を然う定めて、詳しい日程は団君に一任しようじゃないか? 種々いろいろと工夫して見たが、僕には何うもまとまりがつかない」
ぐうたら道中記 (新字新仮名) / 佐々木邦(著)
苦しいから杭にすがって這上はいあがりますと、扱帯は解けて杭にからみ、どう云うはずみかお村の死骸が見えませんで、扱帯のみ残ったから
業平文治漂流奇談 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
是まで亭主と思い真実を尽したのは、実に口惜しいから、仮令たとえ此の儘死ねばとて、この怨は新吉の身体にまつわって、此の女房を持てば七人まではきっと取殺すからう思え
真景累ヶ淵 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
此方こちらからはお使番つかいばんが馬に乗って駆けて来る。仕事師はまといを振りかぎをかついで威勢く繰出してまいる騒ぎに、二人はまご/\しながら漸く逃出しましたが、き所がありません。
塩原多助一代記 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
くもあめもものかは。辻々つじ/\まつり太鼓たいこ、わつしよい/\の諸勢もろぎほひ山車だし宛然さながら藥玉くすだままとひる。棧敷さじき欄干らんかんつらなるや、さきかゝ凌霄のうぜんくれなゐは、瀧夜叉姫たきやしやひめ襦袢じゆばんあざむき、紫陽花あぢさゐ淺葱あさぎ光圀みつくにえりまがふ。
月令十二態 (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)
き、放つ湯津爪櫛ゆづつまぐし
新頌 (旧字旧仮名) / 北原白秋(著)