龍雄たつお)” の例文
新字:竜雄
瑠璃子は父の命ずるまゝに、応接室の壁に古くから懸っている、父が好きな維新の志士雲井龍雄たつおの書の上へ、夏珪の山水を展開した。
真珠夫人 (新字新仮名) / 菊池寛(著)
龍雄たつおむらにいなくなったときくと、ごろかれからいじめられていた子供こどもらは、みなよろこ安心あんしんしました。もうこわいものがないとおもったからです。
海へ (新字新仮名) / 小川未明(著)
吉田松陰しょういんや雲井龍雄たつおのような志士革命家を指すのである。
詩の原理 (新字新仮名) / 萩原朔太郎(著)
ばかりはなれた田舎いなかだが、なに、汽車きしゃればすぐにゆけるところだ。おおきな酒屋さかや小僧こぞうようだというから、そこへ龍雄たつおをやってはどうだ。
海へ (新字新仮名) / 小川未明(著)
龍雄たつおは、父親ちちおやれられて汽車きしゃって田舎いなかにゆきました。そしてやがて父親ちちおやだけが一人ひとりうちかえってきました。龍雄たつお田舎いなかのこされたのであります。
海へ (新字新仮名) / 小川未明(著)