黒白こくびやく)” の例文
月は一庭のじゆらし、樹は一庭の影を落し、影と光と黒白こくびやく斑々はん/\としてにはつ。えんおほいなるかへでの如き影あり、金剛纂やつでの落せるなり。
良夜 (新字旧仮名) / 徳冨蘆花(著)
道代 それで、黒白こくびやくを弁ぜずといふ意味はわかりましたね。もう一度云ひますが、黒白といふのは物事のしといふことです。黒が悪い方で、白が善い方……。いゝですか。
ママ先生とその夫 (新字旧仮名) / 岸田国士(著)
積薪せきしんおもはず悚然ぞつとして、たゞちに衣冠いくわんつくろひ、わかよめはゞかりあり、しうとねやにゆき、もし/\とこゑけて、さて、一石いつせきねがひませう、とすなはたしなところふくろより局盤きよくばんいだし、黒白こくびやく碁子きしもつしうとたゝかふ。
唐模様 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
黒白こくびやくつばさうち
有明集 (旧字旧仮名) / 蒲原有明(著)