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黄金作
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こがねづく
その日の
装立は、
褐に白と黄の糸で千鳥が岩に群れ遊んでいる直垂、
紫裾濃の鎧、
鍬形打った兜の緒をしめ、
黄金作りの太刀、
切斑の矢二十四本を背に、重籐の弓を持ち
直垂の上に腹巻を着け
黄金作りの小刀を
癇癪らしく
前方へ
手挟み、鉄扇を机に突き立てた様子は、怒れば
関羽笑えば
恵比寿、正に英雄
偉傑の姿を充分に備えているではないか。
黄金作りの
大小を
門前の
茶店で
取り
上げられて、
丸腰になつたのを
不平に
思ふ
風で、
人を
突き
退けながらやつて
來た
其の
天滿與力は、
玄竹が
脇差しを
帶してゐるのを
見て、
怪しからんといふ
風で