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面喰
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めんく
ふりがな文庫
“
面喰
(
めんく
)” の例文
ルパンもまた
面喰
(
めんく
)
らって呆然たる事しばし、この女はルパンを知っている! 知っているのみならず、得意の変装まで看破してしまったのだ!
水晶の栓
(新字新仮名)
/
モーリス・ルブラン
(著)
人相と言い、場合と申し、ズドンとやりかねない勢いでごさいますから、画師さんは
面喰
(
めんく
)
らったに相違ございますまい。
眉かくしの霊
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
小使
(
こづかい
)
が私の家に走って、母が呼び出された。校長の前に呼び出された母は、初めはちょっと
面喰
(
めんく
)
らったような風だったが、母にはすぐ事の真相が
掴
(
つか
)
めたらしかった。
何が私をこうさせたか:――獄中手記――
(新字新仮名)
/
金子ふみ子
(著)
そりゃ学理から云えばいろいろ解釈がつくかも知れないけれども、まあ何だね、実際はその女が厭になったに相違ないとしたところで、当人
面喰
(
めんく
)
らったんだね、まず第一に。
行人
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
ところがそれらの句を見て、俳句とは大方こんなものだ、と見当をつけていたものが、前掲の
凡兆
(
ぼんちょう
)
以下の句のごときに接するとちょっと
面喰
(
めんく
)
らわざるを得なかったのであります。
俳句とはどんなものか
(新字新仮名)
/
高浜虚子
(著)
▼ もっと見る
お神が弁天さまの
砂糖漬
(
さとうづけ
)
がお好きといわれるほどの
面喰
(
めんく
)
いであったところから、金に糸目をつけず、
綺麗首
(
きれいくび
)
を
揃
(
そろ
)
えたのだったが、その中で契約の年期一杯に勤めたものといっては
縮図
(新字新仮名)
/
徳田秋声
(著)
私はその技師をとらえて彼の
面喰
(
めんく
)
らうのも構わずに、矢つぎ早やの質問をあびせました。そして、ヘドモドしながら彼の答えたところを要約しますと、つまりこういう次第だったのです。
鏡地獄
(新字新仮名)
/
江戸川乱歩
(著)
「え、何うせ然うなんですよ。
憎
(
にく
)
らしい!………」と眼に險を見せ、些と顎をしやくツて、づいと顏を突出す。其の
拍子
(
ひやうし
)
に、何か眼に入ツたのか、お房は急に
肝々
(
きよと/\
)
して、
甚
(
ひど
)
く
面喰
(
めんく
)
ツた
髓
(
てい
)
となる。
平民の娘
(旧字旧仮名)
/
三島霜川
(著)
……しかも、それは君の
許嫁
(
いいなずけ
)
だというのでスッカリ君を
面喰
(
めんく
)
らわせたろう
ドグラ・マグラ
(新字新仮名)
/
夢野久作
(著)
厚着をしていたのと、酔っていた所なので、彼は少からず
面喰
(
めんく
)
らった。
濞かみ浪人
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
飛びこんだはいいが、
溝板
(
どぶいた
)
がガタガタと鳴るのに
面喰
(
めんく
)
らった。
ゴールデン・バット事件
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
庄次郎は、
面喰
(
めんく
)
らって
松のや露八
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
面
常用漢字
小3
部首:⾯
9画
喰
漢検準1級
部首:⼝
12画
“面”で始まる語句
面
面白
面影
面目
面持
面倒
面色
面長
面当
面貌