霊気れいき)” の例文
そんな話を聞きながら、私はしばらく手の上にある一顆いっかつゆの玉に見入った。そして自分の手のひらの中に、この山間の霊気れいきと日光とがり固まった気がした。
吉野葛 (新字新仮名) / 谷崎潤一郎(著)
たとえば、一片いっぺんの鉄がコイルの中を通ると磁石になるといったことがらも、その一つです。ほんとに、これはどういうわけでしょうか? 霊気れいきが、それに働きかけるのです。
まった人間にんげんはまごころひとつが肝要かんようで、一しん不乱ふらんになりますと、からだ内部なかからなにやら一しゅ霊気れいきもうすようなものがて、普通ふつうではとてもできない不思議ふしぎ仕事しごとをするらしいのでございます。
いや、蝙蝠にかぎることはない、なんでも動物霊気れいき感応かんのうを必要とするのだから、ねずみでもねこでもいいが、いまこの塔中とうちゅうには蝙蝠よりいないのだから、ぜひそれへ指でもふれたいのである。
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)