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隠蔽
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かく
ふりがな文庫
“
隠蔽
(
かく
)” の例文
旧字:
隱蔽
ところが、瀬川先生や高柳君の細君のやうに、其を
隠蔽
(
かく
)
さう/\とすると、余計に世間の方では
厳
(
やかま
)
しく言出して来るんです。
破戒
(新字旧仮名)
/
島崎藤村
(著)
螺
(
さざい
)
の
壺々口
(
つぼつぼぐち
)
に
莞然
(
にっこ
)
と含んだ微笑を、細根大根に
白魚
(
しらうお
)
を五本並べたような手が持ていた団扇で
隠蔽
(
かく
)
して、
耻
(
はず
)
かしそうなしこなし。文三の眼は俄に光り出す。
浮雲
(新字新仮名)
/
二葉亭四迷
(著)
人さし指中指の二本でやゝもすれば
兜背形
(
とつぱいなり
)
の
頭顱
(
あたま
)
の
頂上
(
てつぺん
)
を掻く癖ある手をも
法衣
(
ころも
)
の袖に殊勝くさく
隠蔽
(
かく
)
し居るに、源太も敬ひ謹んで承知の旨を頭下つゝ答へけるが
五重塔
(新字旧仮名)
/
幸田露伴
(著)
彼
(
あの
)
先生のは
可厭
(
いや
)
に
隠蔽
(
かく
)
さんから
可
(
いゝ
)
。最初からもう名乗つてかゝるといふ遣方ですから、
左様
(
さう
)
なると人情は妙なもので、むしろ気の毒だといふ
心地
(
こゝろもち
)
に成る。
破戒
(新字旧仮名)
/
島崎藤村
(著)
免職と聞くより早くガラリと変る人の心のさもしさは、
道理
(
もっとも
)
らしい愚痴の
蓋
(
ふた
)
で
隠蔽
(
かく
)
そうとしても
看透
(
みす
)
かされる。
浮雲
(新字新仮名)
/
二葉亭四迷
(著)
▼ もっと見る
人さし指中指の二本でややもすれば
兜背形
(
とっぱいなり
)
の
頭顱
(
あたま
)
の
頂上
(
てっぺん
)
を
掻
(
か
)
く癖ある手をも
法衣
(
ころも
)
の袖に殊勝くさく
隠蔽
(
かく
)
し居るに、源太も
敬
(
うやま
)
い
謹
(
つつし
)
んで承知の旨を頭下げつつ答えけるが
五重塔
(新字新仮名)
/
幸田露伴
(著)
と文平は女の耳の側へ口を寄せて、丑松が
隠蔽
(
かく
)
して居る其恐しい秘密を
私語
(
さゝや
)
いて聞かせるやうな態度を示した。
破戒
(新字旧仮名)
/
島崎藤村
(著)
隠
常用漢字
中学
部首:⾩
14画
蔽
常用漢字
中学
部首:⾋
15画
“隠”で始まる語句
隠
隠匿
隠岐
隠密
隠袋
隠家
隠居
隠遁
隠棲
隠栖