間敷まじく)” の例文
出し且又はなしの内に立せ間敷まじく其爲そのため朋輩ほうばいを頼み置きたりおはなしあらば心靜かに咄し給へといと發明はつめいなる働に傳吉は其頓智とんち
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
いつの代いかなる技芸にても歌の格画の格などというような格がきまったらもはや進歩致す間敷まじく候。
歌よみに与ふる書 (新字新仮名) / 正岡子規(著)
なんぼ実があるとて、まだ年若な清さん、私はこんなお多福たふくでも側にゐられて気持の悪くなるほどの女でもある間敷まじく、つひ手がさわり足が障るといふやうな事にならば
そめちがへ (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
一札入申候証文之事いっさついれもうしそうろうしょうもんのこと、私儀御当家様とは何の縁びきも無之これなく、爾今門立小唄かどだちこうたその他御迷惑と相成可一切事あいなるべきいっさいのこと堅く御遠慮申上候、若し破約に於ては御公儀へ出訴なされ候も夢々お恨申す間敷まじく
三木落城もあと百日を出で間敷まじくは候も。
新書太閤記:06 第六分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
引取嫁にいたしくれ候大恩は勿々なか/\私し一生の中に報じられ間敷まじくと存じ心の及ぶだけは孝行をつくし度心得に候處うんしくしうと暫時しばしの中に失ひ其上借財多く出來やむことを
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
それも尤には候へども歌よみにそんなむつかしい事を注文致し候はゞ古今以後殆ど新しい歌が無いと申さねば相成間敷まじく候。猶ほいろ/\申し殘したる事は後鴻こうこうに讓り申候。不具。
歌よみに与ふる書 (旧字旧仮名) / 正岡子規(著)
も出しは致す間敷まじく候やとまことしやかに申立ければ役人ぢうも長庵が申たてにもと思はれ其道十郎を取にがさぬ樣手當てあてせよとて手先ならびに町役人へ内達ないたつにぞ及ばれける
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
それももっともには候へども歌よみにそんなむつかしい事を注文致し候はば、古今以後ほとんど新しい歌がないと申さねば相成間敷まじく候。なほいろいろ申し残したる事は後鴻こうこうゆずり申候。不具。
歌よみに与ふる書 (新字旧仮名) / 正岡子規(著)
また高低の工合も御写真にあるやうに一定の規則に従ふにも及び申間敷まじく、あるいは同じ高さに並べて面白きことも可有、あるいは僅かばかりの高低の度に配置して面白きことも可有
病牀六尺 (新字旧仮名) / 正岡子規(著)