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長閑
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のどけ
ふりがな文庫
“
長閑
(
のどけ
)” の例文
折しも小春の空
長閑
(
のどけ
)
く、
斜廡
(
ひさし
)
を
洩
(
も
)
れてさす日影の、
払々
(
ほかほか
)
と暖きに、黄金丸は
床
(
とこ
)
をすべり出で、
椽端
(
えんがわ
)
に
端居
(
はしい
)
して、独り
鬱陶
(
ものおもい
)
に打ちくれたるに。
こがね丸
(新字旧仮名)
/
巌谷小波
(著)
揃って、むら
兀
(
はげ
)
の
白粉
(
おしろい
)
が上気して、
日向
(
ひなた
)
で、むらむらと手足を動かす形は、
菜畠
(
なばたけ
)
であからさまに狐が踊った。チャンチキ、チャンチキ、田舎の小春の
長閑
(
のどけ
)
さよ。
怨霊借用
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
すぐ
後
(
うしろ
)
の寺の門の
屋根
(
やね
)
には
雀
(
すゞめ
)
と
燕
(
つばめ
)
が絶え
間
(
ま
)
なく
囀
(
さへづ
)
つてゐるので、
其処此処
(
そここゝ
)
に
製造場
(
せいざうば
)
の
烟出
(
けむだ
)
しが
幾本
(
いくほん
)
も立つてゐるに
係
(
かゝは
)
らず、
市街
(
まち
)
からは遠い春の
午後
(
ひるすぎ
)
の
長閑
(
のどけ
)
さは充分に
心持
(
こゝろもち
)
よく
味
(
あぢは
)
はれた。
すみだ川
(新字旧仮名)
/
永井荷風
(著)
その次に弟渡れば兄もまた揺がぬように抑えやり、長者は苦なく飛び越えて、三人ともにいと
長閑
(
のどけ
)
くそぞろに歩むそのうちに、兄が図らず拾いし石を弟が見れば美しき蓮華の形をなせる石
五重塔
(新字新仮名)
/
幸田露伴
(著)
けふも
日影
(
ひかげ
)
の
長閑
(
のどけ
)
さに
牧羊神
(旧字旧仮名)
/
上田敏
(著)
▼ もっと見る
年順なれば兄先づ渡る其時に、転びやすきを気遣ひて弟は端を揺がぬやう確と抑ゆる、其次に弟渡れば兄もまた揺がぬやうに抑へやり、長者は苦なく飛び越えて、三人ともに
最
(
いと
)
長閑
(
のどけ
)
く
徐
(
そゞろ
)
に歩む其中に
五重塔
(新字旧仮名)
/
幸田露伴
(著)
長
常用漢字
小2
部首:⾧
8画
閑
常用漢字
中学
部首:⾨
12画
“長閑”で始まる語句
長閑気
長閑斎
長閑斎光廉