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せんとう
ふりがな文庫
“
銭塘
(
せんとう
)” の例文
銭塘
(
せんとう
)
の
杜子恭
(
としきょう
)
は秘術を知っていた。かつて或る人から瓜を
割
(
さ
)
く刀を借りたので、その持ち主が返してくれと催促すると、彼は答えた。
中国怪奇小説集:04 捜神後記(六朝)
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
南昌
(
なんしょう
)
に
彭徳孚
(
ほうとくふ
)
という秀才があった。色の白い面長な顔をした男であったが、ある時、
銭塘
(
せんとう
)
にいる友人を訪ねて行って、
昭慶寺
(
しょうけいじ
)
という寺へ下宿していた。
荷花公主
(新字新仮名)
/
田中貢太郎
(著)
わたくしは、幼少のとき、父母に早くわかれ、弟の
呉景
(
ごけい
)
と、
銭塘
(
せんとう
)
へ移って暮しているうち、亡き
夫
(
つま
)
の孫堅に嫁したのでした。そして四人の子を生んだ。
三国志:07 赤壁の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
しかし
銭塘
(
せんとう
)
の
瞿祐
(
くゆう
)
は勿論、
趙生
(
ちょうせい
)
なぞの友人たちも、
王生
(
おうせい
)
夫婦を
載
(
の
)
せた舟が、
渭塘
(
いとう
)
の
酒家
(
しゅか
)
を離れた時、彼が少女と交換した、
下
(
しも
)
のような会話を知らなかった。
奇遇
(新字新仮名)
/
芥川竜之介
(著)
銭塘
(
せんとう
)
の大潮は、さすがに少し興奮しますが、あとは、だめです。僕は、あの人たちを信用していないのです。あの人たちは、あなたの国でいう道楽者と同じです。
惜別
(新字新仮名)
/
太宰治
(著)
▼ もっと見る
で、珊珊を
伴
(
つ
)
れて赴任したが、非常に成績があがったので、翌年には
銭塘
(
せんとう
)
の太守となった。そうなると、焦生の
許
(
もと
)
へはたくさんの客がくるようになった。
虎媛
(新字新仮名)
/
田中貢太郎
(著)
輔国
(
ほこく
)
大将軍
平北都
(
へいほくと
)
元帥に封ぜられた
陸遜
(
りくそん
)
は、呉郡の
朱桓
(
しゅかん
)
、
銭塘
(
せんとう
)
の
全琮
(
ぜんそう
)
を左右の都督となし、江南八十一州の精兵を擁して、三道三手にわかれて北上した。
三国志:11 五丈原の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
銭塘
(
せんとう
)
の
杜
(
と
)
という人が船に乗って行った。時は雪の降りしきる夕暮れである。白い着物をきた一人の若い女が岸の上を来かかったので、杜は船中から声をかけた。
中国怪奇小説集:04 捜神後記(六朝)
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
趙生はこう遇う
人毎
(
ひとごと
)
に、王生の話を
吹聴
(
ふいちょう
)
した。最後にその話が伝わったのは、
銭塘
(
せんとう
)
の文人
瞿祐
(
くゆう
)
である。瞿祐はすぐにこの話から、美しい
渭塘奇遇記
(
いとうきぐうき
)
を書いた。……
奇遇
(新字新仮名)
/
芥川竜之介
(著)
「あんな大きな声をしては、
銭塘
(
せんとう
)
へ知れる、
何人
(
だれ
)
か早く宮中へ行って、大きな声を出さないように言ってこい」
柳毅伝
(新字新仮名)
/
田中貢太郎
(著)
孫堅は父に伴われて、
銭塘
(
せんとう
)
地方へ旅行したことがある。当時、銭塘地方の港場は、海賊の
横行
(
おうこう
)
が甚だしくて、その害をこうむる旅船や旅客は数知れないくらいだった。
三国志:03 群星の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
この作者は
清
(
しん
)
の
袁枚
(
えんばい
)
で、
字
(
あざな
)
を
子才
(
しさい
)
といい、号を
簡斎
(
かんさい
)
といいまして、
銭塘
(
せんとう
)
の人、
乾隆
(
けんりゅう
)
年間の
進士
(
しんし
)
で、各地方の知県をつとめて評判のよかった人でありますが、年四十にして官途を辞し
中国怪奇小説集:16 子不語(清)
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
彼は天水の生れで、遊学のために
銭塘
(
せんとう
)
に来て、この西湖
葛嶺
(
かつれい
)
の麓に住んでいる者であった。その隣になった荒廃した地所はもと宋の丞相
賈秋壑
(
こしゅうがく
)
が住んでいた所である。
緑衣人伝
(新字新仮名)
/
田中貢太郎
(著)
銭
常用漢字
小6
部首:⾦
14画
塘
漢検準1級
部首:⼟
13画
“銭塘”で始まる語句
銭塘江
銭塘門
銭塘口